アラン
9
太っ腹に相手を信用してかかり、美点をさがすのでなければならぬ。人間に期待をかける人こそ、もっともよく報いられるものである。
3
敵か、それとも味方か。私が攻撃すれば、敵になる。私がなんの恐れもいだかず、微笑してみせれば味方になる。
7
微笑むことや肩をすくめることは、思いわずらっていることを遠ざける常套手段である。
5
彼は決心した、というのはいい言葉だ。一語で、決心と解決という二つの意味を示している。
2
宿命論が後悔を追い払うのは、人ができることをすべてし尽くした場合に限る。
気分に逆らうのは判断力の成すべき仕事ではない。姿勢を変えて、適当な運動でも与えてみることが必要なのだ。なぜなら、我々の中で、運動を伝える筋肉だけが我々の自由になる唯一の部分であるから。
4
うまくいったからうれしいのではなく、自分がうれしいからうまくいったのだ。
10
われわれは、現在だけを耐え忍べばよい。過去にも未来にも苦しむ必要はない。過去はもう存在しないし、未来はまだ存在していないのだから。
24
我々の社会は、求めようとしない者には何ひとつ与えない。
1
恐怖には、恐怖に対する恐怖というものしかない。
論戦に勝つことで、何らかの真理が樹立された例は、いまだかつて無い。そんなことを信じているのは、子供だけだ。
社交生活や訪問や儀式やお祝いがいつも好まれるのである。それは幸運を演じてみるチャンスなのだ。この種の喜劇は間違いなく我々を悲劇から解放する。
社会は、何も要求しない人には、何一つ与えない。
6
人間が幸福であると言えるのは、何かを欲する時と、作り出すときだけである。
戦いが自分の意思で行われるならば、困難な勝利ほど楽しいものはない。
仕事の幅を広げるこうした冒険は、また心の幅をも広げ、自己認識に風景をそえるものだと、私は言いたい。
楽天主義は意志の所産だが、厭世主義は人間が自己を放棄した時の状態である。
つまらぬ本を百冊読むよりは、優れた本を百回読む方が、はるかにためになる。
18
年代順にいえば、恋愛の次には野心が、野心の次には貪欲が来る。
0
何もしない人間は、何だって好きになれない。
アランのすべての名言