樋口泰行の名言
元日本HP社長、元ダイエー社長、元マイクロソフト日本法人社長
樋口泰行の名言。全70個。
-
遅れを取り戻すには莫大なエネルギーを消費する。そこで、他社を先に行かせて追いつくのではなく、自ら先行する会社に変革しようと意識を変えています。
-
原点は、新卒で入社した松下電器時代の経験です。同社は典型的な製造業で、「何もしていない時間はムダ」という文化がありました。ホワイトカラーでもそれは同じ。「日々、ムダ取り」です。
-
世間では、「私はITはよく分からなくて……」と口にするビジネスパーソンがいまだにいます。欧米の企業でそんなことを言ったら、「私は無能です」と言っているのと同義です。
-
正直に言うと、辞めたいと思った時期もあったし、腐った時期もあった。でも、「1つの場所で続かなかったら、どこに行ってもダメだ」と、気持ちを切り換えた。
-
20~30代は、専門性を身につけ、自分の強みとなる領域を作ることが大切です。1つのことを深く理解することで洞察力が身につくだけでなく、深く理解した領域との比較によって、他の領域を理解しやすくなる。
-
経営は「サイエンス」ではありません。2つとして同じ条件はないし、教科書が通用するわけでもない。人という生き物をマネージする「アート」に近いと思います。
-
インターネット、ゲーム、法人向けビジネスは競争が非常に激しくなっています。従来と同じようなビジネスを続けていたら、生き残れません。そのためにも顧客視点の浸透がもっとも重要な課題です。
-
私自身がもともと口下手なエンジニアでした。実力ではなく口のうまさで競争に負けた時の悔しさが、「誰にとってもフェアな職場を作りたい」というバネになっているのかもしれません。
-
社長は廊下を歩くとき、下を向いていてはいけません。背筋をぴんと伸ばして、社員の目を見て、「がんばってるか」と声をかけ、皆に元気を与えなければいけない。
-
文化の壁もあります。皆、発言をしようと競って手を挙げますし、授業が終わってから先生の部屋に行って自分のアピールをするのも当たり前。そんな環境の中で、私は自分の性格を強制的に改造することになりました。
-
BtoBソリューションの起点となるのはお客様です。そのお困りごとを解決するためにあらゆる当社資源を組み合わせ、時には他社製品をも含めることで、お客様が本当に求めるものを仕立てていく。
-
コンパックコンピュータで私は初めてPL責任を担うことになります。数字の責任を負うのは大変なプレッシャーですが、数字を持つことがどれだけ成長を加速させるかを身にしみて感じました。
-
コンシューママーケティングは、消費者の嗜好分析、価格決定、タイミングなど、いくつもの要素がすべてうまくいかないと成功しない。そして何よりも、よい製品でなければならない。
-
新体制になってから、今まで2カ月くらいかかっていた意思決定が2~3日に短縮されました。スピード経営は今後、ますます重要になるでしょう。
-
私に与えられた使命は、ダイエー単体としての競争力を回復することでした。かつては強力なトップダウン型の会社でしたから、現場が自分自身の頭で考えなくなっていたし、部門間の提携もあまりありませんでした。
-
小売業は現場のモチベーションが生命線です。店に足を踏み入れた瞬間に元気がある店かどうかわかってしまいます。活気がなければ、お客様が一人去り、二人去り……。逆に活気があるとお客様は増えていくものです。
-
個人も企業も、過去に成功体験があると、それにしがみついてしまう。順調な時ほど長期的展望に立ち、最適化モデルをアップデートして挑戦を続けることが、次の成長につながる。
-
企業合併の際には特にオフィスの統一は重要です。合併しても働く場所が異なると、意識はいつまでも別会社のままです。組織も混ぜて、どちらの会社の出身か分からないようにする、これはとても大事なことです。
-
企業で何かを実行するには組織力が重要です。その基になるのは一人ひとりの社員。彼ら彼女らが自ら考え、「腹落ち」したうえで仕事に取り組める環境を作るのが、社長時代のテーマでした。
-
産業再生機構の支援を受けていたダイエーと、業績好調な外資系企業の日本マイクロソフト。両極端の2社で社長を経験しましたが、やってきたことは意外と共通しています。企業文化の改革です。
-
法人向けと消費者向けの両方をやっている会社は、それぞれに求められる文化が違うので、ひとつの会社の中でどう共存させるか。これはひとつの大きなチャレンジです。