森川亮
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僕たちの目的はユーザーさんを増やすこと。もちろんサービス継続のために必要な部分だけは収益モデル化していますが、ユーザーの方が嫌がるような収益モデルをやるつもりはないんです。
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日本人は情報収集が大好きという傾向がありますが、ビジネスにおいては情報収集よりも迅速な行動が大事。
制度やルールはどちらかというとダメな人を救う仕組みです。優秀な人は堅苦しくなってしまう。僕たちはトップで走る人に合わせます。
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仕事をスポーツに例えると、「基礎練習」と「試合で結果を出す」という2つによって、人は成長します。いくら基礎練習を積んで、体力がついても、試合で得点できない選手はチームに不要です。ある程度の基礎ができたら、試合に出て、実践の場で鍛えていくことが大切です。
メンバーと一緒に、「ユーザーが本当に求めているもの」を提案し合い、率直に意見を交わして、時には議論が白熱することもあります。しかし、ケンカはしない。なぜなら、ケンカは「ゼロサム」だからです。つまり、誰か1人が勝ってもチーム全体で見れば無益な争いになる。
「変わらないものは生き残れない」。これは私がいつも胆に銘じていること。
とにかく私たちの世界は変化が早い。状況の変化にどれだけ早いスピードで対応できるかが重要です。
キャリアプランは各自の人生設計によって異なります。50代で最高に幸せなりたいというのであれば、20代の10年間ぐらいは大企業で基礎練習を続けることも1つの考え方です。大企業での基礎練習は、単なる下積みだけでなく、人脈作りも含まれます。大企業にいると、ベンチャーでは会えないような人にも、会社の看板で会ってもらえ、人脈が作りやすい。若いうちは大企業で人脈を含めた基礎をしっかり築き、30代、40代でベンチャーに転職して、やりたいことを存分にやるという人生設計もあります。
フェイスブックのユーザー数を抜きたいなと思っています。ただ、闘うという意識はないです。闘うことが目的ではないですから。そこが目的になると、ユーザーの求めるものから離れちゃうじゃないですか。とにかくシンプルに、ユーザーが求めるものをつくり続けるだけです。
かつてのインターネットビジネスはエンジニアが中心で、技術的な差別化ができて初めて勝てる世界でした。しかし、最近はデザインの重要性が増していて、エンジニアよりデザイナーが中心になってサービスを開発するようになってきています。
フェイスブックさんと比べて社員数も圧倒的に少ないですし、当然キャッシュも少ない。同じ土俵で勝負して勝つというのは非常に難しいですね。違う切り口で勝負した方が可能性があるかなと思います。
もともと日本テレビに入ったのは、音楽番組がやりたかったんです。ずっと音楽をやってきたので。でも、大学の専攻が災いして、コンピュータシステム部門に配属されまして。でも、システム開発の仕事をしていると経営について考えることも多くて、結局それが経営への関心につながってここまできたので、結果的にはよかったのかなと思うんですけどね。
変わることはマイナスではなくプラス。プラスに転換していくことが大事。
突き抜けた人がイノベーションを生み、時代を作っていく。
社員全員の名前と顔を覚えるのは当然のこと。
社内には僕の言うことを聞かない人もいっぱいいます。でも、それはいいこと。僕は経営者が神みたいな存在になるのはよくないと思っている。変化がない時代はいいけれど、変化が速い時代は、神が言ったことも否定しなきゃいけないから。
先日、秋元康さんとお話しした時に、「LINEは道路みたいなものにならなきゃいけないんじゃないの」「LINEって騒がれている段階でまだインフラじゃないよね」とお叱りを受けまして。当たり前のようにそこにあり、それがあるからこそいろいろな産業や人々の生活がより豊かになる今後はプラットフォームというよりは、そういう「インフラ」のような存在になれたらいいなと思っています。
失敗とは、自分の間違いに気づき、変わるきっかけを与えてくれる貴重な経験。
僕はサービスって戦ってしまうといいものにならないと思うのです。音楽は戦いの世界ではなく、コラボレーションや共感の世界ですよね。戦わないコミュニケーションという意味では、LINEと音楽は似ているかもしれません。
従業員に対し、会社はなるべく余計なことをしないことがベストです。
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