井村雅代
6
裏でガタガタ言わないこと。練習が終わってから、あの子はどうこうって、女性特有の陰口あるでしょう。あれは絶対しない。
1
スポーツ選手でかっこいいのは競技で勝ち、普段は人を思いやれる普通の人であること。
子供の人間形成に大きな意味を持つ「達成感」を味わわせる為にも、強制的にやらせる断固とした態度が絶対に必要なのです。
0
言いたいことをハッキリいうのは勇気がいります。でも、妙な探り合いをするよりよっぽどラクです。だから中国でも、「私は遅刻が大嫌い」「挨拶をしなかったら怒る」と、最初にはっきり言いました。すると、ちゃんとわかってくれるんですよ。そのとき、「ああ、国も言葉も関係ないんだな」と思いました。
4
常に今ある自分の一歩先でも、より高いレベルを求めて欲しいから、真剣に叱るのです。
「何でもやらなきゃわからないでしょ」と育ったおかげで、チャレンジ精神が身につきました。
2
たとえ一流選手でなくとも、今より絶対うまくしてやりたい。うまくしてやれなかったら、自分自身が許せない。
叱るときに心がけていることは「叱る絶対三点セット」を厳守することです。まず、相手の「悪いところをハッキリ指摘し」、次に「直す方法を指導する」。最後に「それでいいかどうか、直ったかどうか、OKかNGかをきちんと伝える」。叱るだけで直す方法を言わなかったら、選手は自信を無くすだけです。テレビは、私が叱っているところしか映さないですけど。
負けたくない。自分の選手は絶対、表彰台に立たせてやりたい。
11
私が心がけているのは、わかりやすい指導者であるということです。怒られる基準が曖昧だと、選手は何をしていいのかわからず不安だと思うのです。だから、私は選手に「私はこういうことが大嫌い。こういうことをしたら怒るから」と、怒るポイントを必ず伝えています。
私が、オリンピックに出られるシンクロの選手につくり変えていくんです。それが職人だというんです。
もちろん長所を伸ばすことは大切です。でも、短所や苦手なことに目をつぶるのは絶対に駄目です。短所を克服することを避けていると、それが引け目になって精神的な弱さにつながるんです。そして「いざ」というときに、その弱さが出て致命傷につながってしまいます。
超一流には、「まあいいか」は絶対にありません。
悪いところを指摘するということは、克服したらもっと良くなるということでしょ。だから、いつも言うのは、欠点や課題があるのは良いことなんだって。欠点や課題を一つでも克服したら、一歩前進できるじゃないですか。みんな欠点や課題があったら自分は駄目だと思うけど、そうじゃない。
5
自分が思っているより自分ってもっとできる。
一流の世界は固定化したものではなく、日々発展しているものです。同じ地点に止まっていたら、どんな人でも取り残されてしまいます。だから一流の人ほど、自分のことを一流だと思っていません。
私、当時から子供たちに怒ってたよ。ただ、無駄な怒り方やった。いまは年いったおかげで、エネルギーをうまく使えるようになった。
無駄、不必要な怒り方はせず、ポイントを押さえてガツンと怒る。
指導をする上で「具体的なゴールがしっかり見えている」ことが何といっても大切です。その子をどうしてやりたいのか。どんな演技をさせて、どんな結果を出させてあげたいのか。そのために、どんな技術をいま身につけさせなければいけないか。そういうゴールがあやふやなままで、ただ「頑張れ」なんて言っている人は指導者失格です。
どのタイミングをとらえて叱るかによって、効果は大きく違ってきます。いちばんいいのは、何よりも「現行犯逮捕」です。
井村雅代のすべての名言