井村雅代
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ワタシは手品師でも何でもない。
トレーニングで泣く子にはなおさら厳しく、非情になります。
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コーチが体を張って賢明に教えていたら、誰も文句など言えなくなります。
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その子に悪いところがあったら叱る、ただそれだけ。コーチとして見たこと、感じたことをきちんとその場で言う。
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子供の人間形成に大きな意味を持つ「達成感」を味わわせる為にも、強制的にやらせる断固とした態度が絶対に必要なのです。
もちろん長所を伸ばすことは大切です。でも、短所や苦手なことに目をつぶるのは絶対に駄目です。短所を克服することを避けていると、それが引け目になって精神的な弱さにつながるんです。そして「いざ」というときに、その弱さが出て致命傷につながってしまいます。
スポーツ選手でかっこいいのは競技で勝ち、普段は人を思いやれる普通の人であること。
裏でガタガタ言わないこと。練習が終わってから、あの子はどうこうって、女性特有の陰口あるでしょう。あれは絶対しない。
私はコーチとしてよく叱ります。基本的には言いたいことは我慢しません。本音をズバズバ言います。嫌われるのは大いに結構。「好き」だなんて言われたら、キツイ練習をしにくくなりますから。
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たとえ一流選手でなくとも、今より絶対うまくしてやりたい。うまくしてやれなかったら、自分自身が許せない。
常に今ある自分の一歩先でも、より高いレベルを求めて欲しいから、真剣に叱るのです。
「何でもやらなきゃわからないでしょ」と育ったおかげで、チャレンジ精神が身につきました。
一流の世界は固定化したものではなく、日々発展しているものです。同じ地点に止まっていたら、どんな人でも取り残されてしまいます。だから一流の人ほど、自分のことを一流だと思っていません。
言いたいことをハッキリいうのは勇気がいります。でも、妙な探り合いをするよりよっぽどラクです。だから中国でも、「私は遅刻が大嫌い」「挨拶をしなかったら怒る」と、最初にはっきり言いました。すると、ちゃんとわかってくれるんですよ。そのとき、「ああ、国も言葉も関係ないんだな」と思いました。
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私が、オリンピックに出られるシンクロの選手につくり変えていくんです。それが職人だというんです。
結局のところ、世界で戦えるレベルにまで登りつめるには、ほかの人より努力するしかないんです。
超一流には、「まあいいか」は絶対にありません。
私が心がけているのは、わかりやすい指導者であるということです。怒られる基準が曖昧だと、選手は何をしていいのかわからず不安だと思うのです。だから、私は選手に「私はこういうことが大嫌い。こういうことをしたら怒るから」と、怒るポイントを必ず伝えています。
負けたくない。自分の選手は絶対、表彰台に立たせてやりたい。
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チーム内に競い合いがなければ、レベルは上がりません。「負けたくない」「一番になりたい」という気持ちをメンバー全員が持って、1年、2年と切磋琢磨した結果生まれるのがチームワーク。
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