読者のレスポンスは先の展開にも作用します。それは、「読者の要望に応える、顔色をうかがう」といったものではなく、より創造的なやり取りになっていく。面白い漫画の場合はきっと、作者が一方的に作っているものを見せているというより、作者と読者が一緒に作っている感覚が生まれるんでしょうね。
井上雄彦
井上雄彦のその他の名言
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心からの思いを、傷つくのを回避するために早々に引っ込めてほしくない。僕らは何かの結果のために今を生きているのではない。挑戦の一瞬一瞬が、本番の舞台だ。
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やっぱり読者がいなければ、マンガは成立しないんです。自分の内なる衝動みたいなものを爆発させようと描いているわけでは全くなくて、読んでくれる人がいるからこそ描いているんです。
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人物というのはもうキャラクターですから、「自分が知っている範囲」の絵にどうしてもなっちゃって、なかなかジャンプできません。
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まず自分ありきなんじゃないですかね。自分から発しているもの、出発点が自分ということと、「何か他のものになろう」としていない限りにおいては、他人の期待や意見を受け止めても大丈夫なんじゃないですか。
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「リアル」は「普通のもモノ作り」といえばいいんでしょうか。材料が目の前にいくつかあって、僕はそれを料理するというか、組み立てる。そういう工程が「リアル」なんですね。