本田宗一郎
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アメリカでも成長企業の社長の平均年齢は40代で、60代の社長が率いる会社は活気がなく、停滞する傾向があるといわれている。若いということは、なんと素晴らしいことかとつくづく感じた。私に目を見張らせるような新しい価値観、企業と社会の関わり合いについて新鮮な感覚、こういうものの上に築かれる、フレッシュな経営が必要になってきているのだ。
自分のために働け。
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死ぬまで金に執着する人間は不幸だと思う。
私がやった仕事で本当に成功したものは、全体のわずか1%にすぎないということも言っておきたい。99%は失敗の連続であった。そして、その実を結んだ1%の成功が現在の私である。私の現在が成功というのなら、私の過去はみんな失敗が土台作りをしていることになる。私の仕事は失敗の連続であった。
人間たまには、自分自身を省みることも必要だよ。とくに経営者はそうじゃないかな。人間というものは常に自分が正しいと思いがちなんだね。ところが、このモノの見方をしていたら企業は成り立たない。たまには自分自身、自分の会社を客観的に見つめる必要があると思うなぁ。
人類の歴史の中で本当に強い人間などいない。いるのは弱さに甘んじている人間と、強くなろうと努力している人間だけだ。
私は開き直ることにした。自分はたぶん、他のどんな人よりも自分に忠実に生きてきたという自信がある。
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1%の成功のため、得意な分野でさえ99%のつまづきを経験した。私のように得意なことを一途にやっても、つぶれかけることがあるのだ。
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女房はセーフティ・バルブ。
人間の持つ可能性。
成功は99%の失敗に支えられた1%だ。
若い者は体験が少なく、経験も浅いから、よく分からないこともあるだろう。どうしても合わないと思えば、これは仕方がないんだから、やり直せばいい。それができるのが若さの特権というものだよ。この若さというものは人生に二度ない素晴らしいものだ。
創業当時、私が「世界的視野に立ってものを考えよう」と言ったら噴き出したヤツがいた。
そんなバカなことはないだろう。苦労して城を作ってくれたのだから大事にするなり、せめて情報の隔離ということからすれば島流しくらいがあたりまえで、殺すとは何事だ。
人真似をするな。楽をしたければ人真似をするのも自由だが、そうなると企業は転落と崩壊の道をたどり始める。
創意工夫、独立独歩、これをつらぬくにはたゆまぬ努力がいるし、同時に、ひとりよがりに陥らぬための、しっかりした哲学が必要となる。行動にはつねに動機があり、目的がある。動機が正義であり、目的が善であって、その行動だけが悪だということは、人間にはありえない。
割り切れないのが人生なんです。だったら割り切れないことをするのがいいんだな。
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年寄りばかりの会社は伸びない。
社長なんて偉くない。
企業で一番怖いのは社長の無知です。問題は持っている知恵が古くなることです。そうすると、過去がどんなに偉かった経営者でも、会社をつぶすことになります。
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