王貞治
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いままでの僕の記録はみんな、耐えることで作られてきたんです。
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仕事は忍耐第一主義。
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もう打てないんじゃないかという恐怖は、常について回るんです。結果を残してきた人ほど不安と戦ってきたはずだし、恐怖心を持っていない人は本物じゃない。その怖さを打ち消したいがために、練習するわけです。
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勝つための最善の努力は、どんな時もやめてはいけない。逃げたらだめなのです。
時代はどんなに変わっても、何かを目指して、一本の道を、周りの人とは違うスピードで、違う感覚の世界に住んで、どんどん突き進んでいく人というのは、必ず出てくるんです。そういう人に共通しているのは、ストイックだし、マゾ的な要素を持っているところ。自分自身をいじめるところへ身を置くことで快感を得られる。他人がどう思っても、自分に必要なことなら、どんなことでもやらないかんということになる。僕だって、ありますよ。
いい時もあるし、悪い時もあります。自分もまた、それで初心に戻れたりしましたね。
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我々は勝つしかない。勝てばファンも拍手で迎えてくれる。
福岡ダイエーホークスの監督に就任して、チームの指揮をとったとき、本当に驚きました。同じ野球をするのに、こんなにも違うものなのかと。それまで僕はジャイアンツの野球しか知らなかったわけです。優勝することが義務付けられているような雰囲気の中で、チームの勝利のために精一杯頑張ることが当たり前でした。ところが、当時のホークスは17年連続Bクラスを続け、万年Bクラスと言われることに慣れてしまったチームでした。
100年後、200年後を見ようじゃないか。過去の記録をめくったとき、誰が一番かわかるはずだ。
勝負は、「ゲームセット」と審判が言うまで、分からない。
ホームランというのは、準備したことがちゃんとできてるだけの話。
ワールド・ベースボール・クラシック日本代表。
練習を怠る人が上手くなることはないんですよ。修練して上手くなった人がより上手くなるんです。
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ジャイアンツでは、何のための練習なのか、自分の役割は何なのかを明確に意識していました。
練習で120%の力で振れ。そうすれば試合は80%の力でいい。
監督就任当時のホークスは万年Bクラスで「そこそこ頑張って、そこそこ給料がもらえればいい」という体質に染まっていたのです。そうしたチームの意識を変えるのが、大変でした。とにかく、言い続けるしかないわけです。優勝を目指そう、この世界で生きていける技術を身につけよう。それには練習しかない。
努力しても報われないことがあるだろうか。たとえ結果に結びつかなくても、努力したということが必ずや生きてくるのではないだろうか。それでも報われないとしたら、それはまだ、努力とはいえないのではないだろうか。
よく「人間だからミスはするもんだよ」と言う人がいますが、初めからそう思ってやる人は、必ずミスをするんです。基本的にプロというのは、ミスをしてはいけないんですよ。プロは自分のことを、人間だなんて思っちゃいけないんです。百回やっても、千回やっても絶対俺はちゃんとできる、という強い気持ちを持って臨んで初めてプロと言えるんです。真剣で斬り合いの勝負をしていた昔の武士が「時にはミスもある」なんて思っていたら、自らの命に関わってしまう。だから彼らは、絶対にそういう思いは、持っていなかったはずです。時代は違えど、命懸けの勝負をしているかどうかですよ。
チームでも人でも、成長するときは45度の角度で一本調子で上がっていくことはない。最初は見えないくらいジワジワと上がっていき、途中から急カーブで伸びるものです。そのジワジワの時期にも、監督としては辛抱強く言い続けること、そして待ち続けることが大事なのです。
いいときもあるし、悪いときもあります。自分もまた、それで初心に戻れたりしましたね。僕はやっているうちに人生は円だと思ってきました。朝があれば、昼があり、夜があって、朝がくる。季節で言えば冬がくれば、春、夏、秋がきて。これはもう止めようがありません。人間もサイクルみたいなものがあって、調子がいいときもあれば、悪いときもある。調子が悪いのをどう短くするか。それをできるだけ短くするのは自分なりのものがあるとおもいますね。
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