松下幸之助
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販売にあたっては、いかにすればお得意様に喜んでいただけ、どういう接し方をすればご満足願えるかを考えることに尽きる。妙案奇策のあまりない販売の世界の中で特色を発揮するために、何が基本になるかというと、お互いの誠心誠意である。そして話す言葉ににじみ出る気持ちが、何よりも大切である。
決心することが、社長と大将の仕事である。
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人の行うべき誰にでも与えるものはある。笑顔を与える、笑いを与える。求める活動から与える活動へ転換をはかりたい。
むずかしいことはできても、平凡なことはできないというのは、ほんとうの仕事をする姿ではない。
勇気は公のためにやるという立場に立てば、おのずから湧いてくるものである。
この世の中に存在するものは、一つとしてムダなものはない。ムダだと思うのは、その活かし方、使い方を知らないだけ。
値切られて、薄口銭で飯も食えんようになるという商売はいけません。双方に喜びが残り、味わえるような商売のあり方を、政府は奨励しなければいかんでしょう。
経営理念が単なる利害、単なる拡張というだけではいけない。それらのことが、いわば何が正しいかという人生観に立ち、かつ社会観、国家観、世界観さらには自然の摂理というところから芽生えて来なければならない。
部下の失敗はただ叱れば良いというものではない。失敗を自覚している時には慰めも又必要です。
僅かな人間の知恵の幅である。賢さの中にも愚かさがあり、愚かさの中にも賢さが潜んでいる。
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起業すると心配が絶えない。それがトップの仕事と思って楽しめ。
「人生は終生勉強である」このような考えをもたないなら、その人の進歩向上は止まってしまうだろう。
自らも楽しみ人々にも喜びを与える。大切な人生をこうした心構えで送りたい。
アイデアを生むと言っても、口先だけでは生まれない。これもやはり熱心であること。寝てもさめても一事に没頭するほどの熱心さから、思いもかけぬ、よき知恵が授かる。
恵まれた生活も結構だし、恵まれない暮らしも結構、何事も結構という気持が大切だと思います。
経営者の使命感が、社員を育てる。
人間、ときには思わぬ失敗をすることもある。失敗したことに気がつけばすぐに改めるのは当然だが、この場合大事なことが一つあると思う。それは何かというと、改めるということからさらに一歩進んで、まったく新しいものを生み出すということである。そのようにすれば、失敗というものは、むしろ大きな発展につながることにもなるだろう。
ある時、宗教家に会ってお話を聞いたんです。そうしたら、もっと大きな立場に立たなければ駄目だと言われた。小さな悩みでなく、もっと大きな悩みを救うのだ、大きな使命が仕事の上にあるんだと。私はそれまでは遠慮しながら仕事をやってきたんだが、今度は使命感に立って競争するんだと理解したわけです。その使命とは、広い社会の繁栄ということですね。それからは、小さな悩みがなくなって仕事も堂々とできるようになったんです。
鳴かぬなら、それもまたよし、ホトトギス。
虫のいいことは、なるべく考えない方がいい。
松下幸之助のすべての名言