松下幸之助
0
血の小便が出るまで苦労したのでしょうか。
一流の人材ばかり集めると会社はおかしくなる。世の中、賢い人が揃っておれば万事上手くいくというものではありません。賢い人は、一人か二人いればたくさんです。
1
経営のコツここなりと気づいた価値は百万両。
その熱意に感じて、知恵のある人は知恵を、才能ある人は才能をといったように、それぞれの人が自分の持てるものを提供してくれるだろう。
単に働くだけではいかん。世間のためにやる、大きくいうと社会のためにやる、というふうになると強うなりますわな。
何億の人間がいても自分は自分である。
一国の首相であれば国民のため、会社の社長なら社員のため、部長や課長なら部下のために、大事に際しては自分の命を捨てるんだ、という心意気をもたないといけません。命をかけるといえば多少ウソになるというなら、命をかけんでも職をかける、指導者は当然、それをやらないといけません。その気がまえで臨めば、そのことに誤りがなければ成功しますよ。
人間は本来働きたいもの。働くことをじゃましないことが、一番うまい人の使い方である。
2
親を大切にするという道徳は、人間としてもっとも尊いものだと思います。
成功は運がよかったから。失敗は自分に力がなかったから。そう考えて経営をやってきた。
厳しい道程を厳しく歩む――そこにはじめて、人間としての正しい習性が養われ、そのいい習性によって、はじめて幸せというものが味わえてくるのであろう。
経営が上手くいくかどうかということは、いろいろな事情があるにしても、結局は最高責任者である社長一人の責任。
遅れているから前へ進める。先頭に立っていないから先頭に立てる。
とにかく、考えてみることである。工夫してみることである。そして、やってみることである。失敗すればやり直せばいい。
競争も必要、対立することもあっていい。だが敵をも愛する豊かな心を持ちたい。
藤田くん、儲けのコツはふたつだ。ちょっと儲かってくると、業界団体に入れ、役員をやれといってくる奴がいる。いいかキミ、金を儲けようと思ったら絶対にそんなことはしちゃいかん。金儲けだけをやれ。それと、金儲けしようと思ったら、偉い経営者の言葉は信用するな。
普通の努力では、チャンスをチャンスと見極められない。熱心の上に熱心であることが見極める眼を開く。
5
企業は存在することが社会にとって有益なのかどうかを世間大衆から問われていますが、それに答えるものが経営理念です。つまり、経営者は他から問われると問われざるとにかかわらず、この会社は何のために存在しているのかそしてこの会社をどういう方向に進め、どのような姿にしていくのかという企業のあり方について、みずからに問い、みずから答えるものを持たなくてはならない。言い換えれば、確固たる経営理念を持たなくてはならないということです。
世間は正しい。
正当以上の卑屈な努力までする必要はない。
松下幸之助のすべての名言