チャーリー・チャップリン
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私たちがみんなで、小さな礼儀作法に気をつけたなら、人生はもっと暮らしやすくなる。
1
貧乏は楽しいものだと他人に思わせるのはけしからん態度である。貧乏に対してノスタルジアを感じたり、その中に自由を見だしたりする人にはまだ会ったことがない。名声や巨富は拘束を意味するなどと言って貧乏人を説得することは誰にもできまい。現に私は富の中になんの拘束も発見しない。それどころか、私はその中にたくさんの自由を発見するものである。
私たちは生き方を見失ってしまったのだ。欲が人の魂を毒し、憎しみと共に世界を閉鎖し、不幸、惨劇へと私たちを行進させた。私たちはスピードを開発したが、それによって自分自身を孤立させた。ゆとりを与えてくれる機械により、貧困を作り上げた。知識は私たちを皮肉にし、知恵は私たちを冷たく、薄情にした。機械よりも、私たちには人類愛が必要なのだ。賢さよりも、優しさや思いやりが必要なのだ。そういう感情なしには、世の中は暴力で満ち、全てが失われてしまう。
2
完全な愛は一人の人間が表現できる範囲を超えている。
権力と威厳を持ちすぎる者は、いつでも最後には人々の嘲笑の的となる。
一人を殺せば殺人者だが、百万人を殺せば英雄だ。殺人は数によって神聖化させられる。
当時の私たちのようなどん底暮らしをしていると、つい言葉づかいなど構わないようになりがちだった。しかし母は、いつも周囲の風に馴染まぬように心がけ、家族の言葉づかいにも注意深く心を配り、文法上の誤りなどは訂正し、私たちが周りとは違った人間なのだという自覚を植え付けようとした。
3
意味を考えていたら始まらないよ。人生ってのは欲望さ。意味なんてどうでもいいじゃないか。
4
新聞売り子、印刷工、おもちゃ職人、ガラス職人、診療所の受付などなどと、あらゆる職業を転々としたが、その間もシドニィと同様、俳優になるという最終目標だけは、一度として見失わなかった。だから、仕事の合間には、靴を磨き、服にブラシをかけ、きれいなカラーをつけて、ストランドに近いベドフォード・ストリートのブラックモア俳優周旋所へ定期的に顔を出していた。それは服がボロボロになって、とても人前には出られなくなるまで続いた。
偉大な俳優になるために必要なのは、演技をする自分を愛すること。
一人殺せば悪党で、百万人だと英雄だ。数が殺人を正当化する。
必要なのは知識でなく思いやりである。思いやりがなければ残るのは暴力だけである。心に愛を知らぬものだけが憎しみ合うのだ。人生はもっと美しく、もっと素晴らしいはずだ。
5
妙なもので、舞台が失敗と決まると、かえって気は軽くなり、心の重荷も降りた。アメリカには、ほかにチャンスがいくらでもある。どうして舞台ばかりに噛り付いているのだ?何も芸術に一生をささげたわけじゃない。商売をかえろ!私はようやく自信を取り戻しだした。そうだ、どうなろうとアメリカで頑張ろう。そう私は決心した。
子供は世界中で一番手ごわいお客さんで、なかなか笑ってくれない。
しばしば、とんでもない悲劇がかえって笑いの精神を刺激してくれる。
人生は素晴らしい。恐れの気持ちさえ持たなければ…。何よりも大切なのは勇気だ。創造力だ。
成功は人を愛想よくする。私はスタジオの人たち、誰ともみんな親しくなった。エキストラから道具方、衣装係からカメラマンに至るまで、私はみんなの「チャーリー」になった。もともとあまり社交好きではなかったが、さすがにこれは嬉しかった。つまり、みんなが親しんでくれるというのは、とりもなおさず私が成功者だという証拠だったからである。
人間には、憎悪や不快感を忘れさせてしまう性質がある。
今日の大きな悪魔は愛国心。愛国心が大戦をもたらすのだ。
私は祖国を愛しています。でも、祖国に愛せと言われたら、私は遠慮なく、祖国から出ていきます。
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