美輪明宏
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財産、知性、知名度…不完全な女ほど男に対する要求が多い。殿方は美しければ結構。そう言えるのが一流の女。
孤独な人ほど愛情が苦手。自分を守ろうとしないで、包み込むような愛情に身をまかせてみては。
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結局のところ、人生は経験や慣れがモノを言うところがあります。船が沈まないよう、その都度何かを打ち付けて補強する。そうやって経験値が高くなるごとに自分の中に手札も増える。それこそが自信となるのです。
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一番肝心なことは、悪いことが起きたからといって、嘆き悲しむことはないということです。悪いことは長く続きませんから。そのかわり、良いこともまた長くは続かない。だから、良いことがあったときには、施しをするなどして、そこそこの負を先回りして自分で意識してつくるとよいでしょう。そうすれば予期しない、ものすごい負に襲われなくてすむようになります。
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親が悪口を言い合えばそのまま子供にインプットされる。親が暴力をふるえば子供も暴力をふるう。三つ子の魂百まで。
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孤独とは物事を深く考えるチャンス。友達が多い事は必ずしも幸せではない。
花は優しい。見る人を慰めて何も見返りを求めない。
お経を何万篇唱えても、心がこもっていなければ鼻歌と同じ。大切なのは感謝の気持ち。
叱ることと怒ることは違います。叱るとは怒りの感情を抑え、子供のためになることを子供が理解できる言い方で説得すること。子育てに必要なのは、愛情と理性。
尊敬される人とは、感情を理性でコントロールできる人。知識や教養のない人は、感情的になって、何の手立てもできない。
幸福とは何でしょうか。それは充足感です。何もかも満ち足りた気分になったとき、それが幸福なのです。しかしその成分は泡でできています。ほんの短い時間、一瞬で消えてゆくものです。でもそれだからこそありがたみがあり、貴重なんのとしての値打ちがあるのです。もし幸福感が絶え間なくずっと持続したとしたら、人間はしまりのないボケーッとした薄らバカになってしまうでしょう。
容姿も性格も才能も子供たちは千差万別。どんな子供が生まれても大切なのは愛し続ける覚悟。
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親が死んでも子供が一人で生きていけるよう、厳しく接するのも愛情。可愛い子には旅をさせよ。
「何かしてあげる」と自分勝手な愛情を押し付けるのは自分がかわいいだけ。本当の愛は見返りを求めない無償の愛。
落ち込むのは余裕があるからよ。なんとかしなきゃの連続だったから、悩んでる暇なんかなかったわね。
世の中にはよく、「あのヤロー、いい暮らしをしやがって」とか、「なんだ、贅沢な暮らしをしやがって」と言う人たちがいます。ただむやみにうらやましがって、結果だけを見てブーブー言って妬んでいる人が多すぎます。その結果を見て妬む前に、その結果に至るまでの過程、プロセスを見なければなりません。そうすれば、その努力を見て、「なるほどなあ」と納得して妬まなくてすみます。
恋愛の八方美人は、やがて自分の首を締めることになる。その気がないのなら、はじめから冷たくするほうが、相手のため、自分のためにもなるのです。
いつでもどこでも、いますぐ幸福になる方法、常に幸福感を味わえる方法はあります。それは簡単なことです。つまり、どんなことでも感謝することを自分の中に、まわりに探して見つけることです。「見える、ああありがたい」、「聞こえる、ああありがたい」、「手足が動く、雨露がしのげる天井や壁のあるところで寝起きができる、ああありがたい」、「着るものがある、食べ物がある、ああありがたい、幸福だなあ」と。
白の白さを際立たせるには、その白のかたわらに黒い色のものを置けばよいのです。黒の黒さが深く、濃ければ濃いほど、黄なりの白さのものでも真っ白に見えるものなのです。黒は苦労です。苦労したことが多く、苦しみの深さが深ければ深いほど幸せが訪れたとき、それがどんなにささやかな幸せでも、大きな幸福感として満喫できるものなのです。
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人並みに働いている人というのは、やはり人並みの生活なのです。そして、人並み以上、頭ひとつ出している人は、ほかの人たちの2倍3倍も働いているのです。頭脳労働も肉体労働も両方。つまり、出し惜しみをしないのです。苦労の出し惜しみをしない人は、それだけで恵まれています。
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