美輪明宏
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幸福とは何でしょうか。それは充足感です。何もかも満ち足りた気分になったとき、それが幸福なのです。しかしその成分は泡でできています。ほんの短い時間、一瞬で消えてゆくものです。でもそれだからこそありがたみがあり、貴重なんのとしての値打ちがあるのです。もし幸福感が絶え間なくずっと持続したとしたら、人間はしまりのないボケーッとした薄らバカになってしまうでしょう。
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自分はいったい何者なのか。
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尊敬される人とは、感情を理性でコントロールできる人。知識や教養のない人は、感情的になって、何の手立てもできない。
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叱ることと怒ることは違います。叱るとは怒りの感情を抑え、子供のためになることを子供が理解できる言い方で説得すること。子育てに必要なのは、愛情と理性。
孤独とは物事を深く考えるチャンス。友達が多い事は必ずしも幸せではない。
いつでもどこでも、いますぐ幸福になる方法、常に幸福感を味わえる方法はあります。それは簡単なことです。つまり、どんなことでも感謝することを自分の中に、まわりに探して見つけることです。「見える、ああありがたい」、「聞こえる、ああありがたい」、「手足が動く、雨露がしのげる天井や壁のあるところで寝起きができる、ああありがたい」、「着るものがある、食べ物がある、ああありがたい、幸福だなあ」と。
世の中にはよく、「あのヤロー、いい暮らしをしやがって」とか、「なんだ、贅沢な暮らしをしやがって」と言う人たちがいます。ただむやみにうらやましがって、結果だけを見てブーブー言って妬んでいる人が多すぎます。その結果を見て妬む前に、その結果に至るまでの過程、プロセスを見なければなりません。そうすれば、その努力を見て、「なるほどなあ」と納得して妬まなくてすみます。
「何かしてあげる」と自分勝手な愛情を押し付けるのは自分がかわいいだけ。本当の愛は見返りを求めない無償の愛。
孤独な人ほど愛情が苦手。自分を守ろうとしないで、包み込むような愛情に身をまかせてみては。
わが身をつねって人の痛さを知ろうとしない人、想像力のない人が犯罪を犯す。子供たちに子守唄を聞かせ、詞や俳句を読ませる。想像力を養うことが犯罪を未然に防ぐ。
財産、知性、知名度…不完全な女ほど男に対する要求が多い。殿方は美しければ結構。そう言えるのが一流の女。
お経を何万篇唱えても、心がこもっていなければ鼻歌と同じ。大切なのは感謝の気持ち。
愛する人に「愛してるよ」と言える幸せ…。感謝の心を持てば生きるエネルギーが湧いてくる。
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恋愛がうまく行かない時は、良い仕事が来るもの。幸せを全部手に入れようとしたら命と引き換え。正負の法則であり地球の法則。
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親が悪口を言い合えばそのまま子供にインプットされる。親が暴力をふるえば子供も暴力をふるう。三つ子の魂百まで。
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人並みに働いている人というのは、やはり人並みの生活なのです。そして、人並み以上、頭ひとつ出している人は、ほかの人たちの2倍3倍も働いているのです。頭脳労働も肉体労働も両方。つまり、出し惜しみをしないのです。苦労の出し惜しみをしない人は、それだけで恵まれています。
他人と自分を比べて優越感や劣等感を持つのはくだらない他人志向。大切なのは自己志向。自分が満足して自分が納得すればいい。
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白の白さを際立たせるには、その白のかたわらに黒い色のものを置けばよいのです。黒の黒さが深く、濃ければ濃いほど、黄なりの白さのものでも真っ白に見えるものなのです。黒は苦労です。苦労したことが多く、苦しみの深さが深ければ深いほど幸せが訪れたとき、それがどんなにささやかな幸せでも、大きな幸福感として満喫できるものなのです。
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恋愛の八方美人は、やがて自分の首を締めることになる。その気がないのなら、はじめから冷たくするほうが、相手のため、自分のためにもなるのです。
昔は、結婚というものはハナから辛いものだと覚悟していた。今みたいに夢なんか抱いていなかった。花嫁は泣きながら嫁に行ったんです。だから僅かな幸せを喜べた。つまりマイナスから始まっていたのでちょっとしたプラスがすべて幸せになり、結婚も上手く行っていたんです。
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