国枝慎吾
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対戦相手に挑む方が「勝ち負け=結果」がはっきりするので、モチベーションにつながりやすい面はあります。でも実際、試合後に「昨日よりいいプレーができたか」「あきらめなかったか」など、自分を評価する習慣をつけて自分に挑戦してみると、冷静に結果を見つめることができ、次の課題に取り組めます。すると、気持ちの浮き沈みの波が少なくなりました。
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これに尽きます。常にチャレンジを意識し、決断、行動してきたし、これからもしていく。
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やっぱり地位を守ろうとしすぎているのかな、という感覚が自分のなかでありました。もちろん、自分のテニスを改善することには挑戦してるんですが、試合のなかでは挑戦者ではないような気がしました。そういう意味では、良いタイミングで負けたなと思います。
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強くなれると実感した時や、プレッシャーが大きい大会で勝った時の感動は、苦しい練習を乗り越えるモチベーション。
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詰め切れないのは、まだやらなきゃいけないことがあるということ。
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「緊張しないように」と考えるより、「緊張を味方につけよう」と考える方が、実力を発揮しやすくなる。
世間の目が僕に向いているうちにプロとして活躍することで、僕の後に続く世代に道ができる。
いつも負けを覚悟していますよ。そうでないと、練習にも身が入らないし、もっと伸ばそうと思えないですから。
目標はリオパラリンピックで金メダル。もちろん東京パラリンピックでも活躍することです。そして東京では車いすテニスをもっと盛り上げ、魅力を感じてもらい有明のコートを1万人の大観衆で埋め尽くし、プレーで魅せたいですね。
多くの方に車いすテニスを知ってもらうには、僕が勝ち続けるしかない。
「対自分」で考えると、勝敗にとらわれず冷静に試合を振り返り、「自分の技術をどうすればいいか」だけに焦点を当てられる。
例えば僕の活動がメディアにたくさん取り上げられれば、やってみたいという人が増えて車いすテニスを盛り上げることができますし、選手も活動に集中できる環境が整うことにつながっていくと思うんです。その分、ぼくは成績を出し続けていかないといけないし、勝利を重ねることが使命だと意識しています。
すごく基本的なことなんですが、まずは一球に全力をかけてプレイすることが勝利への近道だと改めて気づきました。それをフレンチオープンで心がけた結果、新境地が開けたと言っていいくらいの会心のプレイができました。とくに決勝のシェファーズ戦で勝ったのが大きかったですね。一度負けたあとの試合は、とても大事ですから。
迫ってくる選手への危機感はもちろんあります。今年の全米も、相当アグレッシブなプレイをすることになると思います。実際、試合のスコア上では大きな差がついていても、内容としてはほとんど差なんてないんです。
なんでも挑戦してみようというよりは、後に続く人の目標をつくりたいという想いが強かったですね。
パラリンピックで金メダルを獲っているという経験は、何事にも変えられないと思うんです。たとえ調子が悪くても、勢いある奴がいたとしても、ディフェンディングチャンピオンというだけで相手にとっては脅威になると思いますから。
車いすテニスを通して学んでいることはとても大きいと思います。それは「人間やってみないとわからない」ということ。最初、世界トップのプレーを観たとき「これはかなわないな」と思いました。でも今振り返れば、当時の努力は生温いものだったと思います。着実に練習を続けることでトップの差を少しずつ縮め、始めは1ゲームもとれなかったのが、次は3ゲーム、1セット、そしていつしか勝つことができるようになり、世界一につながっています。
メンタルの安定性とか、技術がひとつ優れているとか、そういった小さいことの積み重ねで勝ってきたと思ってるんです。
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ぼくは9歳の時、脊髄腫瘍で車いすでの生活になりましたが、その前まで野球やバスケットボールをやっていました。実はテニスにはそれほど興味もなく、バスケットボール部だったことと漫画が流行っていて、車いすになってもバスケットボールをしようと思っていたのですが、家の近くにチームがなかったんです。そんなときにテニス好きの母が家の近くで車いすテニスのレッスンをやっていることを見つけてきて、なんとなく行ってみたのが始まりでした。
厳しいことはわかっている。しかし、それを成し遂げられたら障害者スポーツ界に携わる方々に夢を与えられるのではないかと思っている。
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