ピーター・ドラッカー
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何事かを成し遂げるのは、強みによってである。弱みによって何かを行うことはできない。できないことによって何かを行うことなど、到底できない。
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CEOは、組織の中において権力を中心ではなく、責任を中心に考えるべきである。
最初に、製品、サービス、市場、流通チャネルを列挙し、それぞれがライフサイクルのどこに位置しているかを分析する。あとどれだけの期間成長するか、市場にありつづけるか、いつ成熟し衰退していくか、どれくらいの速さで陳腐化するかを分析する。
どんな分野でも、普通の人であれば並みの能力は身につけられる。卓越することはできないかもしれない。卓越するには、特別の才能が必要だからである。だが、成果を上げるには、成果を上げるための並みの能力で十分である。
会計学者や経営者は「純利益」という言葉を使うが、企業経営ではそんな言葉を使ってはいけない。「フューチャー・コスト」と呼ぶべきだ。企業というのは、リスクを負うために失敗することもある、そのときのために未来のコストを留保してあるのであって、利益の蓄積ではないのだ。
何かを成し遂げるためには、そのことをしか考えられないという「狂い」が必要となる。
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数千のアイデアを育てて、やっと一つの成果を得ることが出来る。
間違った問題への正しい答えほど始末におえないものはない。
企業経営のエッセンスは、何かに「卓越」することと、「決断」することである。
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未来を予測する最良の方法は、未来を創ることだ。未来を予測しようとすると罠にはまる。
組織のマネジメントの根幹は、マーケティングとイノベーションである。マーケティングは何かを売りつけるための手管ではない。それでは「販売」である。マーケティングとは、その組織が外部から何を求められているのかを察知し、それに組織の作動を適応させることである。この適応のために、自分自身を常に変えることが、イノベーションの本質である。もしマーケティングとイノベーションとが、完全にできるのであれば、販売は必要がなくなる。
上司は部下の仕事に責任を持つ。部下のキャリアを左右する。したがって、強みを生かすことは、成果をあげるための必要条件であるだけでなく、倫理的な至上命令、権力と地位に伴う責任である。
クライメットクリエイター(環境を創り出す者)が経営者だ。
後継者を自分一人で選んではならない。どうしても20年前の自分に似た者を選びたくなる。
私は、成果をあげる人間のタイプなどというものは存在しないことをかなり前に気づいた。私が知っている成果をあげる人たちは、その気性や能力、仕事や仕事の方法、性格や知識や関心において千差万別だった。共通点は、なすべきことを成し遂げる能力を持っていたことだけだった。
知識労働とサービス労働は、何を行うかどのような技能によって行うかによって生産性が左右される。
経営管理の96%は、ルーティーン的な定例反復業務であることを、決して忘れてはならない。
成功する人に共通しているのは、ひたすらひとつの事に集中しているという点である。彼らは自分にとって一番重要なことだけに力を集中し、それが終わるまで他の事には一切手を出さない。
人を見分ける力に自信のある人ほど間違った人事を行う。人を見分けるなどは限りある身の人間に与えられた力ではない。
傲ってはいけません。企業は、社会によって存在させてもらっている存在なのです。
ピーター・ドラッカーのすべての名言