スピノザ
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自らの激情を、抑え切れない人間は、もはや、主人ではなく、奴隷であろう。
1
すべて存在するものは神の裡にあり、神なくしては何者も存在しえず、また理解もされない。
2
平和とは戦争がない状態をいうのではない。平和な状態とは徳のあることであり、心の安定であり、親切な行為であり、信頼と正義があることである。
平和は戦争を免れることにあるのではなく、考え方の一致、融和にある。
高慢は、人間が自己を他の人よりすぐれていると思うことから生じる喜びである。
すべての実態は必然的に無限である。
ある行為を後悔する者は、二重に不幸あるいは無能である。最初に邪悪な欲望によって、ついで悲しみによって征服される者だからである。
すべて高貴なものは、稀であるとともに困難である。
神を畏れるは知識の始めである。
幸福は徳の褒賞ではなくて、徳そのものである。
名誉の悪用やこの世の虚妄について最も多く呼号する者は、最も多く名誉に飢えているのである。
エチカ。
生活は生命の瞑想であって、死の瞑想ではない。賢者が問題を考えるなかで、死を考える時間はもっとも少ない。
やれないと思うのは、したくないからだ。そんなことを考えれば、出来るわけがない。
人間知性改善論。
運命とは、受け入れるべきものではない、それは自ら選び創り出すものだ。
3
最高権力は一切のことに対する権利を保有し、法と敬虔の解釈者であると信ぜられるとしても、最高権力はしかし、人間が万事について自己自身の判断を形成することを阻んだり、又人類がその限りに於いての、あるいはかの感情に捉われることを妨げたりすることは決して出来ない。
神学政治論。
賢人の仕事は、いかに死ぬかではなく、いかに生きるかにある。
真に神を愛する者は、神からも愛されることを願ってはならない。
スピノザのすべての名言