土光敏夫
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人が人に向かってとる態度には、四つの類型がある。自分にも厳しいし、相手にも厳しい。ある心理学者によれば、職場における上司の自己評価は3、4に集中し、部下に上司を評価させると1、2に集中する。ここで言いたいのは、人に向かって厳しさに欠けることがあるのは、自分自身に厳しくなかった証拠だ。管理者が部下をよく管理するためには、まず自らを管理することが必要なのである。
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やるべきことが決まったならば、執念をもってとことんまで押しつめよ。問題は能力の限界ではなく、執念の欠如である。
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コストダウンにはタネ切れはない。目のつけどころとやり方次第。
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人によっては失敗を契機として転身することもあるし、旧弊をかなぐり捨てて悟ることもある。とにかく人間は変わるという一事を忘れてはならない。
会社で働くなら知恵を出せ。知恵のない者は汗を出せ。汗も出ない者は静かに去っていけ。
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「仕事の報酬は仕事である」とは、藤原銀次郎さんの言葉である。賃金と仕事の関わり合いについては、いろんな立場からの様々な議論があろう。けれどもそれらを超えていることは、人間の喜びは金だけからは買えないという一事である。賃金は不満を減らすことはできても、満足を増やすことはできない。満足を増やすことのできるのは、仕事そのものだといわねばならぬ。どんな仕事であろうと、それが自発的主体的に行動できるような仕事になってくれば、人々はそこから働きがいを感ずるようになるのだ。
危険を避けるな。失敗を恐れるな。
行動となって現れないような思考は無用であり、時に有害でさえある。思考と行動は相互作用を積み重ねながら成熟していくもので、その中から生きたアイデアが生まれてくる。行動は思考の芽を育て伸ばす触媒なのだ。
当社が日本の一角にあるとの観念を一擲せよ。国境を意識するな。
考えるより当たれ。体当たりによって生きたアイデアが生まれる。
自分は聞いていない。誰かがやってくれるだろう。組織のエネルギーを燃焼させるために、まずこの二つの言葉を追放しよう。
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どんな人にも長所と短所が必ずある。ところがサラリーマンの会話を聞いていると、短所をあげつらう減点主義が横行している。これでは人の心を腐食するばかりで職場の活力も失われてしまう。
相互信頼を本物にするため、まず自分が他から信頼される人になる。信頼される人になるためには、どのような行動基準が求められるのか。この五カ条はわかりきったことかもしれない。しかしわかりきったことが、なかなか行えないのである。一、相手の立場になって物を考える一、約束をきちんと守る一、言うことと行うことを一致させる一、結果をこまめに連絡する一、相手のミスを積極的にカバーする。
常に将来へのビジョンを描いておけ。それが人々に希望を植え付ける。
相互信頼を本物にするために、まず自分自身がほかから「信頼される人」になろうと努めよ。信頼を相手に要求してはならない。
「できません」「どうしたらよいでしょうか」「あしたにしよう」こんな言葉を職場から追放しよう。
幸せというのは自分で作るものだ。決して他人から与えられるものじゃない。
人生には予期せぬ落とし穴がついて回る。
いつの時代を見ても「今の若い者は、実によくやっている」なんて年寄りがいってきた時代はないはずなんだ。昔から「今の若い者はどうしようもない。世の中は悪くなる一方だ」と、年寄りはぼやいてきたんだ。だからといって、ぼやいてばかりもいられない。年寄りはどんどん荷かけ役をやって、若い人たちに荷物を背負わさねばならない。おしなべて考えれば、世の中は悪くなった面も少しはあるかもしれないが、良くなったほうが多いに決まっている。世の中そういうものだ。
死んだあとのことは引き受けてやるから、死ぬ気でやれ。
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