竹田和平
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株で失敗する人は多いけれど、みんな明日の夢ばかりを買いすぎるのが原因だと思います。だからケガをする。多くの人がみんな夢ばかりを追うので、夢のない会社の株は、本来の内容に比べて圧倒的に安い値段で叩き売られる。それがいまの日本です。だけど世間の人がどう思おうと、割安で買える株があるなら、僕は黙ってそれを買うだけです。
応援したい企業を選び、「上がったらよし。下がってもよしの株価かな」と思っています。売りは考えない長期投資だから、目先の株価は関係ない。
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価値ある目標を鮮やかに鮮やかに思考せよ。
周りを喜ばせようと努めていると、本人が一番良い顔になる。歳を取ったら花咲かじいさん。それが一番楽しいことではありませんか。
あたりまえをおろそかにしたら、うまくいくものもうまくいかなくなってしまう。逆に、あたりまえの原則さえ押さえておけば、おのずと好結果が出るのです。あたりまえが一番大事。それは、経営にかぎらない。仕事でも人間関係でも、結婚でも恋愛でも、人生のすべてのことに共通する真理であり、成功法則なのだと思います。
商売は損得だけの世界と考える人は多いでしょうが、ソロバン勘定のまえに、守らなくてはいけない道理や道徳があります。その道理を外したら、いくら商才に長けていても儲けられない。いっときは儲けられても、決して長続きしません。自分の利益だけを最短距離で求めるのは、効率的に見えて、実は損の道なのです。本当の商売上手は、まず相手に儲けさせ、お客さんに喜んでもらい-と遠回りを厭いません。その遠回りをしているうちに、利益がだんだん大きく育って、やがて自分のもとに返ってくるからです。だから「損して得とれ」で、自分の利ではなく、まず相手の利、お客さんの利から始めるのが、遠いように見えて、実は儲けの近道なのです。
物事は自分のためにやると失敗する。人のためを優先して、自分のためを後回しにすること。これは仕事でも事業でも同じです。いずれも人のためを優先しないと成り立たないし、成功も長く続かないのです。バカをいうな、きれいごとを言うな。そういうかもしれません。でも、そうではないのです。たとえば商売において、自分の欲しいものだけをつくっていて、お客さんが買ってくれるでしょうか。自分の欲しいものだけを売っていて、お店の売り上げが上がるでしょうか。答えはノーです。自分ではなくて、人の欲しいものをつくったり、売ったりしなくては、商売は成り立ちません。自分よりも人を優先しないと成功しない。それが商売の基本であり、仕事の妙味であるだけでなく、人生全般にもいえることです。
株価が4倍にも5倍にも値上がりして、勢いが止まらないときには、僕は持ち株を売るかもしれません。株が暴騰するのは、買いたくてたまらないと思っている人が多いのに、市場には売り物が少ないからです。僕が株を売って、誰かに喜んでいただけるのであれば、それもまた幸せです。買って喜び、売って喜びです。
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お金とは、泉のように湧いてくるものだ。それを周りと分かち合えば豊かになれる。
株に絶対はないし、株価が思惑に反して上下するのは当然のこと。だから誰でも必ず失敗する。問題はそこから先で、失敗から何を学べるか。失敗して、損した結果がすべてを教えてくれる。
人間関係だって仕事だって、真心をのっければうまくいくものです。自我で売ろうとしても売れないものでも、誠意を尽くせばお客さんが集まってきます。モノづくりだって、真心を込めれば価値あるものがつくれるのです。
株式投資というのは、根本的に言って、経営者という人間に投資する行為。経営者の外づらだけ見ても簡単にはわからないことですが、それでもまず経営者の姿は見ておいた方がいいでしょう。とくに、経営者が従業員や子供達に語りかける何気ないひと言で、真の姿がフッと見えるものです。その時に、ちょっとでも異常を感じたら、静かに手を引くべきです。
諦めれば、むしろ心が穏やかになるもの。
まず人のため、次にゆっくり自分のため。そんな回り道を厭わないことが肝心です。
天に生かされている眞実に氣づくとき、われに天命ありと知ります。
天とつながる、わくわくの波動は真実の自己を輝かせ、好運を招く強いパワーです。
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情報が教師ではなく、結果からどんな知恵を導き出せるかが大切。日本は戦争に負けたけど、その反省をふまえて、知恵と技術で世界有数の経済大国になった。
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自分のためは損の道につながり、人のためこそ得の道に通じている。ですから仕事でも、人間関係でも、その綱引きに勝とうとして、綱を自分の側へ力任せに引っ張っているかぎり、けっして勝てません。事態が膠着してしまうか、その勝負に負けるかの、二つに一つです。そうではなくて、まず相手の利を図ること。そうすることで初めて、やがて自分にも利益が返ってきます。その相手優先の力加減が人生の綱引きの極意なのです。
僕が見るのは人材だ。人材に厚みがあるかどうか。
日本人が戦争に負けてからすっかり忘れてしまった「真心」が、結果を左右する時代がくる。
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