渡辺淳一
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男は60歳になろうと70歳になろうと常にええかっこしいで、定年なんて何でもないような顔をしているけど、本当は孤独で寂しい。特に地位があった人ほどそう。
女性の方が生命力も強いし体力もあります。
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男女の恋愛小説は実感がないと絶対描けないですね。
結婚する時は、相手の学歴、収入、家族を調べますが不倫の時は、事前調査なんてしませんよそういう意味で「純粋」だと思いますね。
アプローチの方法、その後「もっと深い関係」になるために…恋愛が一番頭をよくすると思うんです。
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ドロドロがイヤだとか面倒だというのは、本当の意味で女と接し、愛し合っていないからだよ。セックスのドロドロではなく、そこに至るまでのゴタゴタがイヤなだけでしょ。
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恋愛は非論理だから素敵なんです。
よく、老夫婦がしみじみと縁側でひなたぼっこしながら、「ほんとにおまえと一緒でよかった」といっている姿を、「素晴らしい」なんていう人がいるけど、ぽくは嫌だね。それはお互いにモテなくなって、気がついたら、老いた自分と老妻しかいなかった、というだけのことでしょう。
男は論理優先と思ってデジタルなんです。女性はもっと感性ですよね。
女の方が男よりも、もともと性格はきつい。だから神は女の外見を優しく作った。男は性格が優しいので、その逆にした。
女性がある男性に惹かれ、さらに一段深く好きになるための起爆剤は、肉体愛。
「男」って生き物は、失恋するためにこの世にいるんです。
「酒を注ぐことから社会人の一歩がはじまる」ぐらいに考えておいたほうがいい。やたら正諭を吐く正義漢ぶったやつより、くだらないと思いながら、酒を注ぐことからも楽しみを見つけ出していくような「図太さ」というか、たくましさ、これこそ鈍感力で、この力がいまはかなり欠けていると思うんです。
今、日本は不幸な時代じゃないんです。幸せに気付かない時代なんです。
やっぱり本当の大人の純愛は、精神と肉体の関係を両立させてこそ。
肉体関係が終わったあと、なお何か続いているときに友情ができますね。
作家も、なかなか芽が出なくてもへこたれない、したたかな鈍感力がないと続かないよね。僕が新人作家のころ、故・有馬頼義先生が主宰していた「石の会」という新人作家の会があってね。一応、全国区の新人賞はとっても、直木賞や芥川賞の手前という連中が集まっていたんだけど、生き残ったのは、いい意味で、したたかでたくましい人たちだよ。
鈍感なのは素晴らしいことなんですよ。傷ついてもすぐに立ち直れるし、いろいろなことを言われてもすぐに忘れられる。
セックスは一般的に男主導。そこで女性の好みとか願いを聞き入れ、それに応じられるような柔軟性があるといい。
「好きな言葉」というと意味ありげな、重々しい、難しい言葉を連想しがちだけど僕はそんなことよりも素直に「ありがとう」ってひと言言えることがとっても大好き。
渡辺淳一のすべての名言