ロマン・ロラン
1
少しのきまじめさは恋愛においては結構だ。しかしあまり真面目すぎては困る。それは重荷であり、快楽でなくなる。
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もし世の中の人の苦しみに、一々足を止めていた日には、人は生きて行かれないだろう。どんな幸福も、他の人間の苦悩を食って生きているのだ。
もっとも偉大な人々は、人に知られることなく死んでいった。人々が知るブッダやキリストは、第二流の英雄なのだ。
2
他人の上に太陽の光を注がんためには、自分のうちにそれをもっていなければいけない。
裁判が、カネ次第で白を黒といい負かす技術であることは周知のとおりである。
知識人は政治家を軽蔑し、政治家は知識人を軽蔑する。
人生は往復切符を発行していません。ひとたび出発したら、再び帰ってきません。
われわれは戦い、そして勝利者とならねばならぬ。正義とは正しい者が勝つことだ。
人生で一番大切なことは、己の義務を果たすことである。
復活の前に、死がある。
悪徳は、習慣が始まるところに始まる。習慣はサビである。それは魂の鋼鉄を蝕む。
戦うことが、わが健康法なり。
私は世界に二つの宝を持っていた。私の友と私の魂と。
大半の聴衆が興味を抱くのは、音楽ではなく音楽家である。
まさしく音楽こそ、精神の生活を感覚の生活へと媒介してくれるものです。
理想主義のない現実主義は無意味である。現実主義のない理想主義は無血液である。
思想もしくは力によって勝った人々を私は英雄とは呼ばない。私が英雄と呼ぶのは心に拠って偉大であった人々だけである。
病気はためになることが多い。肉体を病めることによって魂を解放し、浄める。一度も病気をしたことのない者は十分に自己を知っているとはいえない。
幸福は世界のリズムの一瞬間であり、生の振子が往来する両極の一つである。
3
人は望むとおりのことができるものではない。望む、また生きる、それは別々だ。くよくよするもんじゃない。肝腎なことは、ねえ、望んだり生きたりするのに飽きないことだ。
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