ロマン・ロラン
1
恋は決闘です。もし右を見たり左を見たりしていたら敗北です。
他人の後ろから行くものは、けっして前進しているのではない。
生き、苦しみ、戦うことだ。苦しみと、戦いと、雄々しく耐えていくことによってのみ、一個の人間になれる。
0
我々は平和を望んでいる。平和は社会組織の変革なしには真実なものとなり得ない。また安定したものとなり得ない。革命によって平和を。
真の偉大さは喜びの中でも苦難の中でも楽しむ力があることで見分けがつく。
愛はそれが自己犠牲であるときのほかは、愛の名に値しない。
旧道徳は危険を回避することを命じた。だが新道徳は、危険をおかさないものは、何ものをも得ない。
もし世の中の人の苦しみに、一々足を止めていた日には、人は生きて行かれないだろう。どんな幸福も、他の人間の苦悩を食って生きているのだ。
愛は信頼の行為である。神が存在するかしないかはどうでもよい。信ずるから信ずるのである。愛するから愛するのである。たいした理由はない。
2
ピラミッドは頂上から作ることはできない。
知識人は政治家を軽蔑し、政治家は知識人を軽蔑する。
人間の感情の四分の三は、子供っぽいものだ。残りの四分の一はもっと子供っぽい。
誰でも幸福について語るが、それを知っているものは少ない。
流行はつねに前進していく。そして、精神の偽りの自由が絶えずせり上がっていく。ほとんど誰もそれに抵抗しようとはしない。
決して誤ることのないのは、何事もなさない者ばかりである。
女性の愛情は、天才を飼い馴らし、平準化し、枝を切り、削り、香りをつけることに専念する。そして、ついには天才を自分の感受性、小さな虚栄心、平凡さ、それに自分たちの社交界の平凡さと同程度の者にしてしまう。
3
われわれは戦い、そして勝利者とならねばならぬ。正義とは正しい者が勝つことだ。
復活の前に、死がある。
太陽は道徳的でも不道徳でもない。彼はあるがままのものである。彼は闇を征服する。芸術もまたかくのごとし。
今最も革命的な人々も、知らないうちに、おそらく一番古い伝統の人間となる。
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