渡邉美樹
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挨拶とは、人間が大きな声で人と接する行為である。この行為は、相手の心を聞かせるというとても大切な意味がある。挨拶とは、出会いから始まる人との交際のすべての始まりだ。だから挨拶のない子というのは世界が広がらない。挨拶のできない子は、幸せになることができない。挨拶が大きな声でできたら幸せになれるとは、昔からよく言われていることである。
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「おまえの仕事があってよかった。ありがとう」という「ありがとう」を集めるのが、僕の人生の目的なんです。政治を通して僕がいままで学んできたことをヨコ展開したほうが、よりたくさんの「ありがとう」を集めることができるのではないかと思ったんですね。
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忘れてはいけないのは目標の数値化です。目標を数値化しない限りは、それを達成するための行動も具体化しません。
夢の実現のために大事なのは、周囲のネガティブな声は一切無視するということでしょうね。人に夢を打ち明けると、「何でそんなことをやるのか」という声も飛んできます。実現しない理由を挙げるのは簡単ですから。自分の人生は自分のもの、そんないい意味での頑固さがないと前へは進めません。
長い目で見れば悪いことは決して続かない。
夢を持っている人は、それを追いかければいい。夢を持っていない人は、闘いはじめるべきです。闘わずして夢を持つことはできない。それから、夢を持っているけど、どうしたらいいかわからないという人は、必死になって考えたらいい。必死になって闘ったらいい。とにかくわからなくてもいいから、闇雲に前に向かって進んでいくべきでしょう。そして、それを持続させることが一番大切です。
物事を良くするためには、無駄を恐れていてはいけない。
時間配分は、目標達成の予定日から逆算して計画します。現在からの足し算や掛け算ではなく、予定からの引き算と割り算によって、どの行動にどの時間を割り当てるのかを決めるのです。
僕は素人だったから、居酒屋だからこのぐらいのサービスとか、居酒屋だからこのぐらいの商品という概念がなかった。僕が自分の中に作った法律は一つだけ。「自分がお客様だったらどうしてほしいかを考えて、それを実行する」ということだけなんです。それを一切の妥協抜きでやり抜こうと思った。お客様はみんなわがまま。そのわがままに120%応えようということを徹底してやったんです。
じつは、僕は社員を褒めたり、感謝の気持ちを伝えるのがとてもヘタなんです。だから、意識して気持ちを形に変える努力をしています。何か教わったらお礼のハガキを書いたり、電話したりね。もちろん、それはとてつもなく感謝したいという気持ちがあってのことだけど。心が大切だけど、言わなきゃわからないこと、伝わらないってこともあるから。
一つひとつは小さなことだけれど、その積み重ねがとても大事。
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利益の「利」と義理の「義」の間で悩んだ時には、「義」を優先させた方が、長いスパンで見れば人は幸せになれる。
どんな仕事であれ、その目的は結局、成果を上げることに尽きる。
私は、相手の都合で日程を確定できない仕事や、いつでも自由に時間を設定できる仕事でも、ひとまず確定した予定として手帳に書き込みます。決まってから書き込めばいいという考え方は間違いです。日程を曖昧なままにしておくと目標がぼやけてしまい、そこに到達するまでのパワーも湧いてこないからです。
私は10歳で母親を亡くし、同じ年に父親がテレビCMの制作会社を清算したわけです。これ以上の逆境もそうはないですよね。だって、それまでは「巨人の試合を見たい」と言うと、横浜から後楽園球場までハイヤーの送り迎えが当たり前でしたから。住まいも広々としたマンションから、いきなり公団住宅に移ったわけです。だけど、あの逆境がなかったら、私は金持ちの不良少年になってしまい、ワタミなんて絶対誕生していなかったと思います。つまりどん底があったから最高は生まれたのだろうと思います。だからいまは、いいことが起きると逆に心配なんです。喜びながらも悪いことが起きないよう、慎重になります。
中学生の三年間は、死んだ母にもう一度会いたいという思いからクリスチャンになりました。でも、高校一年のとき、やはりクリスチャンよりも社長を選ぶことにしたんです。それからはブレませんでした。社長とは何ぞや。ということを自分なりに究めるための勉強を独学でしていきました。
なぜ夢を持てないのかというと、知識が足りないからなんです。例えば、地球環境の問題や食糧問題などをしっかりと伝え、自分のポジションを世界の中で見つめ直させると、世界のこと、自分のことを一生懸命考えるようになります。社会に関心を持つことで、何か自分もアクションを起こさなければという気になっていくし、おのずと自分の夢、目標も見えてきます。
厳しすぎる目標設定は逆効果です。もちろんその気になれば、150%の力で到達する締め切りを設定して、より密度の濃い一日を過ごすことは可能でしょう。ただ、あれもやっておきたい、これもやらないと悔いが残るといってすべてを計画に盛り込むと、息切れして計画そのものが破たんしてしまいます。
「地球上で一番」あるいは「100年後に一番」と大局的に考えたら、目先の小さなつまづきに対して堂々としていられます。
「唐変木」の失敗は大きな挫折でしたが、その失敗した事業からは多くの人材が育ち、「和民」という業態が立ち上がっていったといっていいでしょう。
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