レイ・クロック
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ライバルより先に店を開くんだ。金と活気を注ぎ込めば、町はマクドナルドを覚えてくれる。
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マクドナルドの候補地を探すのは、創造欲が満たされる最も楽しい行為だ。候補地に初めて訪れた時点では、そこには何もない。ただ平地しかなく、誰の役にも立っていない。そこに、我々が店を建て、オペレーターがビジネスを始める。そして、50人から100人のスタッフを雇い、ゴミ収集人、造園技師、肉やパンやジャガイモを供給する人々に新しい仕事が生まれる。こうして何もない平地から、1年に100万ドルを生み出すビジネスができるのだ。それが現実するのを目の当たりにするたびに、非常に喜ばしい気持ちになる。
ビジネスは一人では成功しない。
マクドナルドのフランチャイジーになるには、頭脳明晰である必要はなく、高校以上の学歴もいらないが、100%のエネルギーと時間を投入する覚悟が何より大切だ。常識を持ち、目標に向かっていく強い信念と、ハードワークを愛せる人間なら誰もが成功し、億万長者になれる。
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帽子をきちんとかぶらず、靴の手入れが行き届いていないのは、ずぼらな思考の表れである。
未熟なうちは成長する。成熟すれば、あとは衰えるだけだ。ビジネスは立ち止まったら終わる。一人ひとり、常に成長を心がける。思考のスケールが小さいと、その人自身も小さいままで終わってしまう。
私の仕事は、顧客の売上げを伸ばすことで、顧客の利益を奪うことではない。
誰かに幸福を与えることは不可能だ。独立宣言にもあるように、唯一できることは、その人に幸福を追う自由を与えることである。幸福とは約束できるものではない。それは、どれだけ頑張れたか、その人の努力によって得られる、その人次第のものだ。
社長の指示した通りに現場が実行するような会社は、間違いなくつぶれる。現場の人間が「社長、それは違います」といえる会社でないと、誤った方向に進んでしまう。ただし、現場の社員は、社長が本質的に何を指示しているかを理解しておくこと。それを現場の判断で組み替えていくことだ。
Bedaring。
私は多くの人々に億万長者になるチャンスを与えたに過ぎない。彼らは自分で達したのだ。
経営書を読む場合、漠然と活字を追うのではなく、読みながらこの会社を自分が経営するならどうするか、登場する経営者を自らに置き換えて考えなさい。著者が書いたことと、自分の想像を突き合せながらページをめくりなさい。
営業職で入った社員が、法務や経理にまわされることもあるが、会社が必要としているのは、問題を解決することであって、会社は「法律的にはうちに非があります。何もできません」と評論家的な意見を期待しているわけではない。
私はマクドナルドを名前以上の存在にしたかった。安定した品質と運営が標準化されたレストランシステムの代名詞にしたかった。
私は一夜にして成功をおさめたと思われているが、その一夜というのは三十年だ。思えば長い長い夜だった。
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未熟でいるうちは成功できる。成熟した途端、腐敗が始まる。
職権というのは一番下のレベルにいる人の手にあるべきだ。店に一番近い立場にいる人間が、本部に指示を仰がずとも決断できるようにすべきだ。それが人々を企業とともに成長させる唯一の方法だ。
自分の視線だけで世の中を眺めるのでなく、上の人の目線になって想像する場面もあれば、下の人の視線で考える場合もある。寛容性や他人への共感がないとビジネスの現場は回っていかない。
やり遂げろ!この世界で継続ほど価値のあるものはない。才能は違う。才能があっても失敗している人はたくさんいる。天才も違う。恵まれなかった天才はことわざになるほどこの世界にいる。教育も違う。世界には教育を受けた落伍者があふれている。信念と継続だけが全能である。
いろんな人に会って、いろんな考え方を知ること、いろんな現象を分析する能力がなければ経営はできない。
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