高田明
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常に一流を目指す。
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昔、ジャパネットのラジオショッピングが好調だったとき、ラジオの聴取者は5%程度と知り、残る95%の人に伝わっていないことに気づいてテレビに進出しました。テレビやラジオでお年寄りがあまり買ってくれていないことがわかり、新聞チラシも使うようになりました。他社よりスピードを上げたいと考え、自社スタジオで番組を制作するようになりました。進化しようと思えば課題が見えてくるんです。その積み重ねが「いま」です。過去の成功体験は捨て去ることです。
商品はその魅力が伝わらないと買っていただけません。従って常にどう伝えるかを考え、実践してきました。
テレビもラジオもペーパーもインターネットも共通して、いかにお客さんの期待に応えていくものを作っていくか常にお客様の目線で考えています。
私もアイディアには自信がありますが、若い人たちは私とは違った発想をします。
誰を採用するかも大事ですが、どう育てるかも重要です。
世の中も商品も常に変化し、商品サイクルがものすごく速いから、止まった瞬間に我々がつくった数字も過去のものになる。
アマゾンさんも楽天さんもライバルではありません。ライバルは過去の自分です。売上高が1170億円に下がったんだから、これを上げればいい。あくまで自分との比較です。無理をして2000億円を目指そうとしたら、商品を増やしすぎて品質が落ちてしまう。
伝える力を磨き続けることです。
「ジャムの理論」って知っていますか。ジャムをスーパーに並べて、5個並べた場合と20個並べた場合とでどちらがレジで売れるかといえば、5個のほうが売れる。人間は20も30も選択肢があると、もう面倒くさくて迷う。結果的に、その選択の部分を我々がやっているのだと思います。その代わり、ひとつの商品をたくさん売るのです。
必要な商品は時代の流れとともに変わっていく。そのトレンドは一日ごと、いや一時間ごとに変わっています。こうした流れを読む努力は必須です。
原稿どおりに読んでいては人に伝わりません。自分の頭でよく考えたことしか聞く相手は理解してくれない。
データ一辺倒も課題を見えにくくします。100個売れていた商品が1000個に伸びたらデータ的には期待が持てそうですが、じつは単にインフルエンザ特需で売れただけの「まぐれ当たり」かもしれません。一方、いまは3個しか売れていないけれど、大ヒットの可能性を秘めた商品もあるんです。それを見極める力もまた、目の前の課題を解決しながら試行錯誤で身につけていくものです。
相手のためになることを10年、20年やり続けていれば、利益はあとから付いてくる。
ファミリー企業であれ、一般企業であれ、企業の使命というのは同じ。だから誰が社長になるのか、ファミリーがどうかというのを前提に考える必要はないんじゃないかと思います。
内部留保したい気持ちもわかりますが、貯めたものは還元すべきだと思います。お金は循環してこそ成長につながる。
テレビショッピング番組で商品説明をするとき、私はまったく緊張しません。何事も、うまくやろうとするから緊張するんです。その点、私はうまくやろうと思っていないから。
どんなことでも、自分でダメだと思っているうちは、ダメなままなんですね。ダメだと思いながら惰性で仕事を続けていても、楽しくはない。そうした場合は、ダメじゃなくする方法を考えて、一歩ずつでも理想に近づけていく。
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後ろ向きになるな、攻めろ。
私も会社も元気なうちに引き継ぐのが大事。
高田明のすべての名言