ニーチェ
2
汝の足下を掘れ、そこに泉がある。
1
すでにホメロスにおいても、叙事詩的物語の規則が認められ、ホメロスはその範囲内で踊らねばならなかった。
偉大さとは、方向を与えることだ。どんな河も自分自身によって大きく豊かなのではなく、多くの支流を受け入れて進むことによってそうなるのである。あらゆる偉大なる精神についても同じことがいえる。肝心なのは、のちに多くの支流が辿ることになる方向を示すことである。
真の男のなかにはひとりの子供が隠れている。この子供が遊びたがるのだ。
死後に生まれる人もいる。
あなたがたの実力以上に有徳であろうとするな。できそうもないことをおのれに要求するな。
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君は言う「善行のためには戦いを犠牲にせよ」と。私は言う「善戦のためには万物をも犠牲にする」と。
男の幸福は「われ欲する」ということであり、女の幸福は「彼欲する」ということである。
昼の光に、夜の闇の深さが分かるものか。
断言すると、賛同してくれる。
自分に命令する力のない者ほど、自分を命令する者を求める。
暇人を友とするのは危険である。彼はすることがあまりないので、友人たちについてあることないことをしゃべり、余計な口出しをする厄介者となる。だから、勤勉な者だけを友とするのが賢明である。
忘れっぽい人々は幸いである。彼らは自分の愚行をも「綺麗さっぱり」忘れてしまうからだ。
怪物と闘う者は、自らも怪物にならぬよう、気をつけるべきだろう。深淵をのぞきこむ者は、深淵からものぞきこまれているのだ。
自己の思想を氷の上へおくことを心得ていたい人は、論争の熱の中へ身を投じてはいけない。
すべての知識の拡大は、無意識を意識化することから生じる。
哲学者とはなにか。つねに尋常でない事物を経験し、見聞し、猜疑し、希望し、夢見る人間だ。
3
生物の存在するところに、すべて権力に対する欲求がある。
真実の追求は、誰かが以前に信じていた全ての「真実」の疑いから始まる。自己侮蔑という男子の病気には、賢い女に愛されるのがもっとも確実な療法である。
心の中に未来にふさわしいビジョンを描け。そして、自分を過去の末裔であるという迷信を忘れるんだ。あの未来の生を思い巡らせば、工夫し、発明すべきものが限りなくある。
ニーチェのすべての名言