一から十をやれば問題解決ができるとわかっていても、当事者にそれを実行するだけの能力がなければ、絵に描いた餅で終わってしまう。そういう場合は相手を見て、できる範囲のことだけを提言し、それができたら次はこれというように、順番を考えて少しずつ前に進めていけばいい。これは個人の問題解決でも同じだ。
大前研一
大前研一のその他の名言
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やる前から「無理だ」「できない」と言っていたら問題解決はできない。すべての問題は解決できる。そう強く信じることが問題解決の第一歩だ。
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ロジカル・シンキングは、答えの範囲を取捨選択して狭めていくときには有効だが、それでは発想は広がらない。誰も気づかないような答えを出すときにものをいうのは、想像力や直感だ。
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バブルに踊り、日本経済や日本型経営を賛美するような本が相次いで世に出た80年代を通じて、日本はもう日本一になった、アメリカなどから学ぶものがないと驕り、次第に内向きになっていった。
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太平洋戦争を例にとるまでもなく、日本人は変なところで楽観的で、将来に対しての見通しが甘いところがある。そして表面の現象だけ見て一喜一憂する。
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情報というのは自分から取りにいかなければ、価値を生むことはない。毎日の情報の流れの中から、いかに自分に役立つものを取りこんでくるか、である。
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目の前の問題だけを脂汗を流しながら凝視していても発想は広がらない。歴史や地理、ほかのジャンルなどいろいろなところにアンテナを伸ばしてみるといい。
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企業の「稼ぐ力」を決定づけるのは経営トップのビジョンと判断力であって、社外取締役もコーポレート・ガバナンスも暴走防止、脱輪防止の副次的なファクターにすぎない。
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クリエーティブな仕事には残業とかブラックという話はない。何時間かけてもやるしかない。それができなければ企業はたとえ効率化しても突然死を迎える時代に入ったのだ。