元谷芙美子
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5億3,000万円くらいですかね。
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私は社長として自ら先頭に立って社員を引っ張ってきましたが、プライベートでは良き妻、良き母の顔も持っていますよ。家事も絶対に手を抜かず、それぞれの役割を果たしてきたと自負しています。
将来的には「ホテル大学」をつくりたい。
全部会社のお金と認識しています。
私たちは、不動産を景気が大底のときからキャッシュで買ってきました。最近では6、7年前が一番の底で、そのときから皇居の周りの土地を60か所ほど買いました。そこに今、ホテルやマンションを毎月のように建築しています。もちろんサイクルで見れば、オリンピックの後には必ずオーバーホテル現象になります。そうなったら、ダメになったホテルをさらに買えばいい。
ホテルの仕事と主婦の仕事は重なる部分が多いですから、女性のほうが向いているかもしれませんね。料理やおもてなしも、女性のほうが男性よりもきめ細やかな心配りができるのではないでしょうか。
夢を諦めないで本当に頑張っていれば叶う事ができます。
女性だということで苦労したことはありません。日本は、女性に優しい国です。女性という理由でメディアも私のことを取り上げてくださるわけですから。それに甘えてはいけませんし、何かあった時は毅然とした対応をしなければいけませんが、とても恵まれた22年間だと思います。
バブル経済のとき、世界と日本では、不動産の評価方法が異なりました。世界で用いられる、不動産が将来生み出す純利益の現在価値の総和を求める収益還元法で評価したら、日本は世界の4、5倍も割高になっていました。日本の不動産神話はおかしいと気付いて、一気に撤退しました。それを人よりも早くやったから売り抜けることができたのです。
自分の価値観に照らして、納得して自分らしく生きているかどうかという事が大事。
自らの価値観をきちんと確立していくこと。
新入社員の中には、内定段階では髪の毛が茶色い子もいます。でも入社までに、黒くするように指導します。そこから始まって、箸の持ち方にいたるまで、気づいたら注意します。親から叱られたことのない子は驚きますが、諦めずに愛情を持って教えてあげたいですね。
不動産はタイミング。プロは要る、要らないで判断せず、タイミングを買う。その理由は、経済かサイクルで動いているから。バブルだろうと、リーマンショックだろうと、上がれば下がるし、下がれば上がる。景気が変動する中で、どこで買うか、誰から買うかが大事。
誇りを持って宿泊して頂けるゲストに、スタッフが誇りを持ってお迎えする。対等の精神の理念がその根底にある。
会社はこれまで1人のリストラもせず、1度の赤字もありません。今までに払った税金は1200億円以上。できる節税をしたうえで収益を上げて1円でも多くの税を納めることを心掛けてきました。雇用をつくり出し、需要を創造し、納税の義務を果たす――これらを同時に継続するのが、オーナーとしての社会貢献だと思います。
私、自分をホテル業界最大の「ゆるキャラ」だと思っています。皆さんにトップとしての顔を見せて、安心してホテルに来ていただくことを目指してきましたが、トップのキャラの確立は今後、さらに重要になっていくと考えています。
最初から「素敵な社長さんだ」なんて称賛してもらえるとは思っていなかった。
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今までの人生で挫折したとか大変だったなんて思ったこと一度もない。
無駄に部屋を広くしたり、ホテルマンが部屋についてきて細々説明をしたり、チョコレートが置いてあったりとか、そんなものはもう、消費者には不要なんじゃないかしら。むしろ大事なのは、ベッド脇のコントローラーで照明や冷暖房などを全て簡単に操作できるとか、自動精算といった使いやすさであり機能性ですよ。
アパグループの投資姿勢は逆張りだと思われるでしょうが、私たちからすれば順張りです。むしろ皆さんの考え方や常識のほうが堅い。自分の殻を破るのは自分しかいません。勉強を重ね、すごい学歴をお持ちの方は多いですが、それを飾りにしていてはいけません。
元谷芙美子のすべての名言