ドナルド・トランプ
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ウィンストン・チャーチルは演説の名手として知られる。持って生まれた才能にちがいないと私は思い込んでいたが、彼についての本を読んで、彼が膨大な時間を費やしてこのスキルを伸ばしたのを知った。単なる生まれつきの能力ではない。たゆみない努力があったのだ。
「あぁ、休みをとりたいなぁ」と思ったらその仕事はあなたに合っていない。理想的な仕事とは、仕事と休みの区別がつかないようなものである。睡眠時間が短ければライバルに勝つチャンスも増える。私のやり方は非常に単純でストレートだ。求めるものを手に入れるためには押し、押し、押しの一手だ。
先日、そりの合わない人をマネジメントする方法をある人から手紙でたずねられた。私は逆に、マネジメントしようとしている相手にどこか好感の持てるところはないかと質問した。誰にでも隠れた可能性があり、良いマネージャーならそれを見つけ出す。
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ある無名の思想家の名言が私は気に入っている。「曲がり角は行き止まりではない。あなたが曲がるのをいとわないかぎり」。ビジネススキルとしても人生のスキルとしても貴重な考え方だ。すべてが自分の望むとおり、予想どおりの展開になることなどめったにない。むしろ途中で何度か回り道を強いられたときのほうが良い結果になることもある。
損切りは早いに越したことはない。これは成功したければぜひとも覚えておくべきである。
メディアは真実を伝えない。
仕事における私の目的は、毎日自分の力の及ぶかぎりベストを尽くすことだとわきまえている。それが私の掲げるスタンダードである。
私が大統領になれば必ず強いアメリカを取り戻してみせる。
まず考えるべきは、自分と相手の間に共通する最大公約数はあるか、である。場合によっては天気だって話のとっかかりとしてうまく使える。億万長者だろうと大学生だろうと、誰でも荒れ模様や悪天候には影響を受けるのだ。以前、あまり好感を持っていない人物と交渉していて、そのために相手との間に見えない壁が立ちふさがっていたのだが、やがて相手も私と同じ大のゴルフ好きとわかったことがあった。突然、お互いが楽しく話せる話題ができて、その後は交渉が順調に進んだ。
今の時代、力を合わせて働くことは成功はもちろん、生き残りにも不可欠なもの。
他人の成功を邪魔することに達成感を感じる連中が、世間にはいる。こうした人々を、私は「人生の敗者」と呼ぶ。
以前、修道士の修行について読んだことがあるが、修道士は仕事ごとに時間を決め、ベルが鳴ると手を止めてすぐ次の仕事に移るのだという。集中するための規律をつくり、それに則って行動するのは、何事にも必要以上に時間をかけずにすむ上手な方法である。
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タフで頭が良く、勝つ方法を知っているオレのような人間がアメリカには必要なんだ。
情報を持たずにいい仕事はできない。教育や情報が欠けているとコントロールを失うリスクが大きくなる。
人からはよく仕事が早いといわれ、実際そのとおりだ。しかし早く動ける理由は、最初に下準備をしておくからである。
私は多くの人から事業の才があると思われている。ある意味では当たっているかもしれないが、自己鍛錬と集中によって身につけたスキルのおかげもある。アスリートやミュージシャンが粘り強い努力と何年ものトレーニングを経なければなれないのと同じだ。
発見の喜びから生まれる熱意さえあれば、あなたのすることはすべて確実に今の成功や将来の成功への布石となる。
幸運は滅多にやって来ない。来た時は絶対にその機会を完全に活かす努力をしろ。
勝つための大きな鍵は、相手の素性を知ることである。交渉であれ、戦争であれ、人前でのスピーチであれ、この情報がかけがえのない価値を持つ場合がある。
財務の授業は無味乾燥だ――だがそう決めつけたものでもない。私は架空のプロジェクトを想定して学んだ原理を頭の中ですぐに応用することで、授業を私なりに面白くして乗り切った。
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