私は庭園デザイナーとして日本庭園をつくっていますが、初めてご一緒する庭師さんたちとはできるだけ早く信頼関係を築くように努めます。現場で地下足袋と軍手を身につけ、率先して動くこともあります。口先だけでは、誰も信順してくれません。禅では理論と実践が一致する「行解相応」を理想としています。「こんな庭をつくりたい」と自ら行動して初めて、周囲の人を巻き込むことができるのです。
枡野俊明
枡野俊明のその他の名言
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チームがうまく機能しないのは、メンバー全員の目指すべき方向性が共有しきれておらず、それぞれが違う方向を向いている場合があるのではと感じます。
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縁というのは、10人いれば10人平等にやってきます。「縁がない」という言葉がよく使われますが、それは縁を結ぶ原因がないからです。日々の努力でその原因となるものを、あなたは作っているでしょうか。
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「春来草自生」という禅語があります。これは、「春になれば自然に草木は芽生えてくる」という意味であり、人間の計らいとは全く関係なく季節は巡ることを指します。春が来ない冬は絶対にありません。
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失敗を恐れて、いまの能力でこなせる仕事をつづけても進歩がありません。能力以上の仕事に挑戦してこそ成長があるのです。難しい仕事にチャレンジすれば、一度や二度の失敗はあって当然です。
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コミュニケーションの基本は会話です。昔のお父さんなら「いちいち言葉を交わすのは面倒だ、家族だから黙っていてもわかるだろう」と考えたかもしれませんが、時代は変わっています。
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余裕がない一日の始まりは、縁の初めが悪いので、どんどん悪い縁につながっていく可能性があります。初めにいい縁を結ぶためにも、朝に掃除をすることは有効なのです。
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肝の据わった人間になるには、自分のなすことひとつひとつを丁寧に、納得がいくように進めることです。極端な言い方をすれば、ひとつひとつの所作に命をかけるのです。