稲盛和夫
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長い目で見れば、目標を課し、規律をもって鍛える厳しい上司によって、部下ははるかに伸びていく。
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自分の利益や便宜、あるいは自分が他人の目にどのように映るかだけを考えていては、意義のあることを成し遂げることはできません。自他ともにその動機が受け入れられるものでなければならないのです。
並み以上の誰にも負けない努力を続けていかなければ、競争がある中ではとても、大きな成果など期待することはできないでしょう。この「誰にも負けない」ということが、大切なことです。
商売には「損して得とれ」という言葉もあり、今回は目をつぶり、次で儲けさせてもらうという考え方もあります。とはいっても、シビアに原価計算ができていないと、どこまでなら値下げしていいか、判断をくだせません。
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お客様の要求と願望をすべて満たしながら、利益を最大限まで伸ばすこと、これがビジネスの本質なのです。
10年間、「彼はスゴイ」と他人から言われるぐらい頑張れば、一廉の人間になれる。
セラミック分野での研究成果や技術を世界で試してみたいという思いを持ち、京セラを創業したのは27歳のときです。それからは、ただひたむきに、一生懸命、仕事に打ち込んできたつもりです。京セラは幸運にも発展を続け、私は経営者として称賛されるようになりました。
人間として普遍的に正しい判断基準とは、簡単に言えば公平、公正、正義、努力、勇気、博愛、誠実というような言葉で表現できるものである。自分の心の中に、こうした人間として普遍的に正しい判断基準を確立し、それに従い行動することが成功への王道である。
まだだ、もっとやらんかい。そんなことで満足しててどないすんねん。
人間は多かれ少なかれ、世の中の役に立つべきであり、世の中の役に立つことをやるべきだという思いは昔からありました。「世のため人のためになること」を成すのが、人間として最高の行為であり、自分の人生はそのためにあるのだと信じて生きてきたつもりです。それが私のいう「大義」です。事業の展開を図るときも、つねにこれをベースにして考えてきましたので、大義は私にとって非常に大切な言葉です。
私は長期のビジネス計画は立てません。今日の仕事がうまくゆくかどうかも、また明日何が起きるかもわからないのに、今から十年先のことなど見通せる訳がないからです。代わりに、毎日を懸命に生きるよう、自分に言い聞かせています。そうすると、明日が見えてくるようになるのです。そして一日一日の積み重ねが五年後、十年後には、大きな成果を生むことになるのです。一日一日を懸命に生きれば、未来が開かれてくるのです。正確に将来を見通すということは、今日を努力して生きることの延長上にしかないのです。
心が充分に強くなければ、我々は容易に自分の才能の奴隷になってしまいます。
自分が本当に正しいと思う判断を行い、持てる能力を発揮し、常に情熱を傾ける。それが人生を成功に導く王道。
新しい事業を始める際に、もっとも重要だと考えていることがあります。それは、自らに「動機善なりや、私心なかりしか」と問うことです。言い換えれば、そのプロジェクトを始める理由が、利己的な動機ではなく、善意に基づくものであることを確認することです。
これが正しい道だと固く信じているのであれば、その道がどんなに険しかろうと、どんな悪天候に遭遇しようと、その道をまっすぐ頂上まで登るべきです。安易な道はたいていの場合、ゴールへ導いてくれないのです。
私はすべての判断の基準を「人間として何が正しいか」ということに置いている。経営における判断は、世間でいう筋の通ったもの、つまり「原理原則」に基づいたものでなければならない。我々が一般に持っている倫理観、モラルに反するようなものでは、うまくいくはずがない。
全従業員の参与がなければ良い経営は実現できない。
損益計算書は、経営者の日々の行動を描き出したものなのです。
経営者は、特に大企業なら何万人、何千人と従業員を抱えているわけですから、リーダーとしての強い意志が求められる。
「もうこれ以上のものはない」と確信できるものが完成するまで努力を惜しまない。
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