吉田沙保里
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カワイイ外国人選手と戦うときは集中力が上がりますね。「こいつ、何でこんなにカワイイんだ」って。すぐに倒したくなります。燃えてきますね。「ブン投げてやる」って。
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4歳の時、試合で同い年の男の子に負けたことがあったんです。そのまま勝ち進んで優勝した彼が首からぶら下げている金メダルを見て、私は欲しくてたまらなくなった。そして父に、「メダルが欲しい!」と泣きながら駄々をこれました。すると父は「あれはスーパーで売ってないし、勝った選手しかもらえない。そんなに欲しいなら帰って練習しなさい。次の試合で勝ったらもらえるから」と私に言い聞かせた。「金メダルが欲しい」。私はその一心で練習し、1年後の同じ大会で優勝しました。私がレスリングに真剣に取り組んだきっかけは、4歳の頃の「金メダルが欲しい」という思いが始まりであり、その動機はずっと変わっていません。「誰にも負けたくない」「金メダルが欲しい」という強い思いが根底にあったからこそ、必死になってこられた。
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女に生まれて良かったと思う。男に生まれていたら試合で人を殺していたと思う。
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コーチを含め、様々な方から頂いた励ましや助言を原動力にしてきましたが、特に父や母からの言葉には、私のレスリング人生を支えてもらったと思っています。幼い頃、父はよく私に「もしおまえが途中で負けたら、おまえに負けた子が泣いてしまうぞ」と言いました。私は「そうか、勝たなきゃいけない」と思えて目の前の相手に全力で向かうことができた。
うちは父の言うことは絶対だった。
悔しくて寝れないくらいじゃないとね。
勝ちたいという感情ですら邪念。
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負けた人の気持ちが本当に良く分かった大会。
連勝記録が119で途切れた時、私はショックで立ち直れなくなったんです。その時は母から、「あなたが勝っている時はほかの選手が泣いているんだよ。一度負けたぐらいでクヨクヨしない」と言われました。その言葉を聞いて、「そうか、そうだよな。いつまでも落ち込んでいたらダメだ」と思えた。それからは悔しいことや辛いことがあれば、ワーッとひとしきり泣いて、気持ちを切り替えられるようになりました。
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おばけとかジェットコースターとかダメです。
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金メダルの数は忘れました。
プレッシャーは勝ちたければ勝ちたいほど強く持つもの。
実力の差などいろいろと考えられますが、一番の敗因は、相手の「勝ちたい」という気持ちが私より上回っていたこと。五輪の決勝という世界最高峰の舞台において、最後はメンタルの差が勝敗を分けた。
一生懸命を楽しむ。
悔しいですが、銀メダルもきれいだなと思えるようになりました。勝つことだけが人生ではない。努力する過程も大事だと思えるようになったのも、レスリングを続けてきたおかげです。
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目標、夢は口にした方がいい。
自分の弱いところを強化して、鍛えられるところは鍛えて、オリンピックを迎えたいというのはありますね。
「出来る女」より、「強い女」になりたい。
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センスがあるのと、運動神経がいいのと、そういうのが重なると週2回でも集中してできる人は、やっぱり勝つと思います。
「五輪前に負けてよかった」そう思いました。自分の中にどこか甘さがあったのでしょう。あの負けは、自分の意識を変えてくれました。精神的にも強くなれたし、技術的にも進歩できました。連勝中なら絶対にそんなことしないでしょうけど、初心に戻って練習に打ち込みました。
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