イチロー
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僕にとって準備は、一試合終わったときの言い訳の材料をなくす作業です。たとえばシューズやグローブを磨いていないと、エラーをしたときや怪我をしたときにシューズやグローブのせいにするかもしれない。そうした言い訳を自分にさせないように、納得いくまで準備をするのです。僕には普通のことだけど、それを異常だと言う人もいる。正解はわかりません。
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自分自身が何をしたいのかを、忘れてはいけません。
オフの間までストイックにやるのはダメ。
苦しいけど、バッティングに終わりはない。もうこれで終わりというのがわかっていたら、救われるんです。もし、2割9分3厘でも、まあいいんじゃねえの、と感じている自分がいたら、ぶっ殺してやりたい。そんな打率しか残せていないことに怒りを感じている自分がいることは、悪くないんです。3割切って悪くないなと思いだしたら、僕、野球辞めます。4割を打つか、3割を切って満足したら、僕、確実に野球辞めますから。
失礼ですけど、魅力のない人って、上から、モノをいってきませんか?
自分が持って生まれたバランスって絶対ありますから、それ崩しちゃダメです。
あれを「エラーになれ!」と思うぐらいの自分に持っていきたい。
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すぐ、調子に乗るし、すぐ、自信も失ってしまう。その中間が欲しい。
どんなに難しいプレーも、当然にやってのける。これがプロであり、僕はそれにともなう努力を人に見せるつもりはありません。
準備というのは、言い訳の材料となり得るものを排除していく、そのために考え得るすべてのことをこなしていく。
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ほぼ折れかけていた心がさらに折れた。
強いチームというのは、個人があってチームがあると思うんです。個々が持っている力を発揮して、役割をはたして、それが結果としてチームとしての力となる。でも、弱いチームは、個々が持っている力を発揮されない。だから勝てない。「チームのために」という言葉でごまかして個人の力を発揮できないことへの言い訳を探す、そうしたらもっと勝てなくなる。悪循環ですよね。
そのやはりは、僕には当てはまらない。
メンタルな部分が及ぼす肉体への影響は、とてつもなく大きい。
僕も結構スイングスピード落ちるんですよ。
チームの負けがこんでいるときこそしっかりしなければいけません。それでモチベーションをさげる人は言い訳を求めて逃げているのだと思います。
僕は野球で育ったわけですから、もし日本で野球を愛してくれる人の数が減ってしまったら、それは本当に寂しいし、そうならないように願っています。
僕は仰木監督によって生き返らせてもらったと思っています。監督はたとえ数試合安打が出なくても、根気よく使ってくれました。その監督に感謝するためにも、いい成績を残したかった。
日々やっていることを同じようにやることが大切。心から持って行くのは難しいですが、体をいつもと同じように動かせば、そのうち心がついてくる。
最初からあるべき姿に到達するのは不可能で、まずはムダな時間を経験して、そこから削ぎ落としていくことによってようやく自分の行きたいところに近づけるのではないかと。合理的に考えすぎてムダの生じないような進み方をしようとすると、結局近づくことすらできない。当然、深みも出ない。
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