私は、外国企業との交渉ではまず、その交渉の性格を考える必要があると思っています。性格とは、この交渉が「両者が権利など何かを取り合うためのもの」なのか、それとも「互いが一体となって、両者の利益を増やそうとするウィン・ウィンのためのものか」といったことです。そして、性格を考えたうえで大事なのは、「交渉における相手の目的は何か」「自分たちの目的は何か」を分析することです。特に重要なのは相手の本当の目的です。カルビーとペプシコの提携交渉が10年間もまとまらなかったのは、カルビー側が「ペプシコは当社に出資したがっているが、下手をすると乗っ取られるのではないか」と恐れたことがひとつの原因でした。一方、私は、彼らの本当の目的が「世界有数の市場である日本で、世界一のスナック菓子メーカーらしい利益を上げたい」ということではないかと考えました。ジャパンフリトレーは利益こそ出しているものの、ペプシコの期待にはほど遠いレベルに思えたのです。
松本晃
松本晃のその他の名言
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私には5年後の世界、日本、産業、会社を予測・予知する能力はない。したがって、今年度および次年度の計画とその達成には大いにこだわっている。
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ステークホルダーの中でも、一番が顧客と取引先で、二番は従業員とその家族。三番が地域社会や国、世界、地球環境という広い意味でのコミュニティで、四番が株主。この順番が大切。
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カルビーにはもともと力がありました。売上高は踊り場で、利益も低迷していましたが、もとの力を引き出してあげれば、良くなることはわかっていました。
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よほどのことがないかぎり、社員の給料を下げてはいけません。社員に対して支払う給与というのは、会社の中で一番大事な投資です。これを経費と勘違いしていては、会社がうまくいくはずがありません。
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企業経営というものは、「この指とまれ!」で同志を募り、集まった人たちと夢を語り、それを創り、皆で実現し、その実現が世の為、人の為となり、すべてのステークホルダーを喜ばせるというシンプルなこと。
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ビジネスの情報はデジタルとアナログの両方が必要です。デジタルは各種経営指標のデータ、アナログは現場へ足を運び、五感を使って感じ取る情報のことです。
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日本企業が海外市場開拓にいつまでも苦手意識を持つのは、海外展開の計画を立案、実行、修正する力が弱いからではないでしょうか。
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経営の本質とは、すべてのステークホルダーに喜ばれること。顧客も、従業員とその家族も、地域社会も、世界も、環境も、株主も喜ぶということです。
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私はあまり難しいことを考えず、まず結論、すなわち目標を考え、その目標達成につながる最も簡単でコストがかからない方法を検討し、そのとおりに実行しているだけ。