私たちがよく使う「風土」は、国土や国民性などの地理上の情景をいいますが、「風度」は心の情景のことをいいます。この言葉はある中国文学者によると、中国の古い言葉だそうです。風度が高い、または低いというのは、その人の人徳の度合いを示しています。古代中国で民衆から尊敬されていた人たちは、風度を高めようと自己研鑽を積んできたのです。この風度があれば、内容に多少納得がいかなくても人は従ってくれるのです。「うちの社長は凄い。歩く姿にオーラがある」とか、「うちの課長はいつもお客様のことを考えている。言っていることに説得力がある」などと部下がしみじみ思うような、にじみ出る風格を確立しなければだめだということです。
童門冬二
童門冬二のその他の名言
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宗教者は、特に教える立場にある人は、大きい伽藍の中でやるべきじゃない。やっぱり辻説法、路傍に立って自分の信仰を伝えるべきだということです。
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僕がものを書く原点は、内村鑑三の「代表的日本人」です。西郷隆盛・上杉鷹山・二宮尊徳・中江藤樹、それに宗教家の日蓮の5人が挙げられています。
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やりたいことをやらせてくれない、最初に考えていたことと違った、やらされている仕事が嫌だ…。でも、それはちょっと気が短すぎます。それで辞められてしまうのは、上の責任と言わざるを得ない。
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「決断力」はトップ固有の権限です。企業規模の大小を問わず、最終的な決定権は委任できませんし、してもいけません。決断する権限は社長が絶対に手放してはいけないものであり、補佐役も介入してはいけない。
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僕は信仰の一歩手前にいるんですよ。大変傲岸不遜だけれども、まだ自分の力を信じたい。人間の可能性を掘り起こして実験していきたいんです。
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ただ仕事を与えるだけではダメなんです。まずは自分で現場を知り、その上で部下に考えさせなくちゃいけない。部下にやる気が出るような工夫を意識しないといけないんです。